デザインについて
袖付け
袖付け
袖付けには「ロープド」「ナチュラル」「雨降らし」の三種がある。
今回はその袖付けについて紹介。
現在は袖付けはマシーンで行われる場合がほとんどだ。
スーツがハンドメイドが当然だった時代はイセの処理がをハンドでおこなうことのみで可能なロープドが基本であった。
既製品がメインとなった今日、「ナチュラル」は一般的な仕様となた。
ロープド
肩から袖の境界線が隆起しているのが特徴。
クラシカルな仕様。
選択可能なスーツ店は現在では少ない。
この仕様が可能なことは、ハンドメイドの証となる。
イセが多いため、動きやすくなる。
イギリス、北イタリア系のスーツに多くみられる。
特にイギリス系のスーツではコンケープショルダとの組み合わせが多い。
北イタリア系のスーツでは通常の肩線に合わせられる。
スーツに威厳をもったスタイルに最適。
通常、ジャケットに合わせられることはない。
雨降らし(シャツ袖)
イセをあえて処理しない仕様。
袖にギャザー(イセ込み)があるのが特徴。
袖の形状がまるで雨が降っているようなので「雨降らし」といわれる。
シャツ袖、マニカカミーチャとも呼ばれる。
南部イタリア系のスーツ、ジャケットに多くみられる仕様。
夏用の肩パットのない、柔らかい仕立ての際に用いられることが多い。
ヌケ感を演出できるため現在、既製のジャケットなどにも見られれる。
タイト目の仕立ての場合はイセにより稼働域が大きくなり動きやすさにつながる。
イタリア生地のような軽量ファブリックに好相性。
ナチュラル(割り袖)
「割り袖」とも呼ばれる。
「ブルックスブラザース」が量産スーツを効率的に供給する際に生まれたといわれている。
アメリカ系のスーツ、既製のスーツに多くみられる仕様。
今日では一般的仕様と認識されている。