お手入れ
クリーニング
クリーニング
大切なスーツをクリーニングに出すにはまず、クリーニングの特性を知る必要がある。
夏物はシーズン途中に1回、シーズン終わりに1回の計二回、冬物はシーズン終わりに1回が基準だ。
人間の汗は水溶性の汚れである。ふけなどは油性の汚れである。
一般的なドライクリーニングは油性の汚れに有効で、水洗いは水溶性の汚れに有効である。
ここではそれぞれのメリット、デメリットを紹介。
ドライクリーニング
石油系の溶剤を使用したクリーニング。
油性の汚れに対して有効である。
しかし、スーツの汚れは85%は水溶性の汚れとされている。
型崩れし難い。
また、生地の油分を洗い流してしまう。
水洗いクリーニング
文字通り、水を使用したクリーニング。
水溶性の汚れに対して有効である。
しかし、型崩れし易い。
生地に与えるダメージはドライクリーニングより少ないが、糸のチジミなどの原因になる場合もある。
汗抜きと、シリコン
従来のドライクリーニングの弱点を補う工程に「汗抜き」と「シリコン加工」がある。
現在ではドライクリーニングに水溶性の溶剤を混ぜた、「汗抜き」というものがある。
従来、ドライクリーニングでは水溶性の汚れは取ることが出来なかった。
しかし、「汗抜き」を行うことで水溶性の汚れを落とすことが出来る。
また、クリーニング後にシリコンを掛けることで生地の潤いを与える。
ポイント
夏物は年2回、冬物は1回。クリーニングの出し過ぎは禁物。
繊細な生地はドライクリーニングの「汗抜き」で。
スーツを休ませる
「丁寧に着れば10年以上着ていただける」Corvoのスーツのためにお手入れの方法をご紹介。
スーツを休ませる。
ハンガーに吊るす
ポケットの中のものを取り出します。
霧吹きで全体がしっとりする程度、吹きつけます。
風通しの良いところに一晩干し、クローゼットにしまいます。
生地は湿気を吸い乾く過程で、復元性があり、シワが伸びます。
軽いシワでしたらアイロンを使わず、この方法で取れます。
また、型崩れを防ぐには肩に厚みのあるハンガーがお勧めです。
ときどきお風呂場で
お風呂上がりの浴室の蒸気がスチーム効果があります。
お風呂上がりの少し熱気のある状態の浴室にスーツを吊るしてください。
シワがひどい場合はこの方法をお勧めします。
また、この方法は消臭効果があります。
(画像引用;TOTOより)
・ポイント
スーツの連続着用は避けてください。復元する前にスーツを着るのはスーツに大きな負荷になります。
最低でも1日、理想は3日以上間隔をあけてください。
カビの原因になりますので湿気は必ずとってからクローゼットへ。
日常のお手入れの基本、「ブラッシング」。
ブラシの選択
馬毛、豚毛のブラシがあります。
馬毛は柔らかく、豚毛は固いです。
馬毛のブラシは柔らかい、鬣を使用しています。
高番手、シルク、カシミヤ、フランネル素材には馬毛、ウール生地には豚毛を通常使います。
スーパー100以上の繊細な繊維を主に使用するCorvoのスーツは馬毛のものをお勧めします。
ブラッシング
まず、スーツのポケットの中身を取り出します。
繊維の隙間に入った埃を書き出すイメージで。
地の目に水平に、上から下へと力は入れずやさしくかけます。
テリが出ている場合は下から上でもよいでしょう。
ポイント
スーツ一着に15g近くの埃が付着するといわれています。ブラッシングを行うことですべてとは言えませんが大部分を取り除くことができます。
「フケ」「食べかす」などの油分を含んだ埃をその日のうちに落すことでシミの原因を防げます。
また、繊維のキューティクルが寝ることによって発生するテリの予防となります。
また、クリーニングの回数を減らすことで生地へのダメージを軽減できます。
毎日行う必要はありません。回数頻度としては2回~3回に1回程度。