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2012年1月

国産生地の最高峰、The royal caribbean cotton(ロイヤル カリビアン コットン)

 Corvoの取り扱うシャツ生地の中でインポート生地に並んで最も品質がよいのがThe royal caribbean cotton(ロイヤル カリビアン コットン)です。
 
 このカリビアンコットンは国産生地の最高峰の生地として名高いです。日本勢も海外勢に負けないくらいいい生地を作りますよ!!
 
 コットンの宝石といわれる海島綿の種をカルフォルニアで栽培した綿を使った絹のような光沢、肌触りの生地です。カサついた手で触ると毛羽立ちそうで怖いです。(笑)
 
 以前もブログでご紹介したのですが、主な特徴としては、業者からいただいた資料の文章をそのまま転載すると。
 
 
 
 原綿について
 
1・繊維をいためないように良質の綿花だけを丁寧に手摘みで収穫しました。
 
2・繊維長は38mm以上の超長繊維綿なので、上品な光沢としなやかさがあるため自然な肌ざわり(心地よい質感と柔らかさ)が得られます。
 
 糸
 
1・紡出段階で糸1本1本を毛焼きし、余分な毛羽を除去しています。
 
2・毛焼きすることにより、本来持っている光沢が更に増します。
 
3・染色性がよく、発色性が優れているため鮮やかな美しい色調に仕上がります。
 
4・糸ムラが少なく太さが均一なため、生地表面が綺麗に仕上がります。
 
 織り
 
1.量産用の高速織機を使わず、昔ながらのシャトル織機で生地に余分なテンションを、かけず丁寧に折ることにより、生地表面をきれいに仕上げました。
 
2・型織の段階で糊付けをしない加工方法を採用することにより、生地を傷めることなく綿本来の風合いを最大限引き出しました。
 
3・縦・横の糸の打ち込み本数を大幅に増やすことにより、生地のツヤ・ハリがより増しドレープ性にも富んでいます。
 
 
 
 
 
 このカリビアンコットンは高く13000円からの仕立てで「シャツなんて消耗品!そんなに出せるか!」とおしゃっていたお客様がこの生地でお仕立てなられてカリビアンコットン以外の生地ではシャツは着れなくなったというお話も聞きます。

Loro Piana キャンペーンについて

 Loro Piana(ロロ ピアーナ)社の日本法人の営業の方が商談でCorvoにご来店されたときに「今度、シャツフェアーやるんですよ」と雑談交じりの会話の中で「Loroさんもなんか協力してくださいよ」と冗談交じりで私が言ったところ急遽、このキャンペーンが企画されました。
 
 Loro Piana 2012 spring summer キャンペーン
 
 Loro Pianaというのは日本では正直、知名度がまだまだありませんね。(最近は雑誌に取り上げられ御存知の方も多いですが)
 
 日本では最高級イタリア生地はゼニアが有名ですが、イタリア、海外ではLoro Pianaのほうが有名です。
 
 日本ではなぜかゼニアはオーダースーツの最高峰の生地として知名度があります。海外ではゼニアは既製服の印象が強くLoro Pianaは注文服のイメージが強いそうです。
 
 Loro Pianaは品質面に関してもアリストンと並んで最高品質の生地を作り出します。
 
 また、プレタポルテ事業を展開しているのでデザインもとても洗練されていてエレガントな雰囲気の柄の生地が多く見受けられます。
 
 その品質、デザイン性は各国の富裕層を魅了しています。
 
 ハリウッドスターや企業経営者、上級管理者、ウォール街のファンドマネージャーなどを顧客に抱えるエリート層、富裕層に定評と人気のある生地ブランドなんです。
 
 価格面でもやはりいいものですから値は張りますが牧場経営から生地の販売まで一貫してLoro Pianaが手がけていますのでコストパフォーマンスがいいです。
 
 そんなLoro Pianaのよさを知っていただく為にこのキャンペーンを実施いたします。
 
 是非、ご興味のお有りの方はCorvoにお越しください

Corvoのオーダーシャツが安い理由

 Corvoにはオーダーシャツ用に現物生地(お仕立て価格7500円(税別))を多数ご用意しています。
 
 これは通常、見本帳から選んでいただいた場合に10000円以上で販売しているものなんです。中には12000円って物も。
 
 在庫が少なくなってきた生地を工場から格安で譲ってもらったものなんです。
 
 在庫が一、二着分になると工場が在庫管理が難しくなります。たとえば別店舗で別々のお客様が同じタイミングでオーダーをいただいたとき在庫が足りないなんて場合にご迷惑をかけるからです。
 
 ちなみに縫製を委託しているのドゥワンソーイングは高級シャツメーカーとして多くの高級ブランドに多くのシャツを卸しています。
 
 7500円(税別)といっても仕立て、生地の品質は高級ブランドのシャツと違いはありません。
 
 オープン時にはオープン記念として工場のご協賛のもと多数ご用意していたのですが特に宣伝もしなかったんですがご来客されたお客様にお勧めし、だんだん数が減ってきました。(どうせなら安くていい物から買っていただきたいですから。)
 
 まだ、100種類ぐらいはございます。定番の白無地にストライプ柄、中には麻(リネン)が織り込まれた変わったシャツ生地もございますので早い者勝ちですので是非、お早めにご来店ください。

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オーダースーツは古臭い?

 最近は、そこまでオーダースーツに対すイメージが古い、ダサいなどのイメージは若干、和らいでいるように感じますが、いまだにそうしたイメージをお持ちの方が多く見受けられます。
 
 どうして、そうしたイメージが付いたかと言いますと我々、この業界に携わる者が体に合わせること、縫製技術に執心し流行、デザイン性をないがしろにした結果だと考えています。
 
 オーダースーツといいますと前々からブログで申しているように着る人物の体に似合うスーツを作るべきなんですが体に合わせることだけを考えている仕立て屋が未だに多くいます。
 
 スーツというのは胸のラインが美しく見えるようにしなくてはなりません。特にイタリア調のスーツはここを重視します。
 
 胸に適度なふくらみがあり、腰の辺りでドレープ(シワ)がなくてはなりません。(アイロンワークを施してないスーツには出ません)
 
 日本人は総じて上胴(胸周り)と中胴(腰周り)の差寸がありません。
 
 それは筋肉のつき方にあります。
 
 日本人は背筋が発達しています。引く力が強く背中に筋肉がついています。
 
 西洋人は胸筋が発達しています。押す力が強く胸周りに筋肉が発達しています。
 
 もし、日本人の体にただ合わせたスーツを作ればどことなく貧相に見えます。男性的胸の逞しさは表現できません。きっとここが古臭さ、ダサいといわれるゆえんだと思います。
 
 Corvoでは胸のゆとりを大きくとるか腰のゆとりを減らすなどします。12センチの差寸がもっとも美しいと考えその差寸が出すように対処しています。
 
 また、仕立て屋、縫製工場を含めスーツの基本を知らないところが多すぎます。
 
 たとえば袖の第一釦は袖口から四センチはなれている、また腰の切れ込みはジャッケトの一番下の釦ホールと腰ポッケトを直線で結んだところから始まらなくてはならない、といったようなクラシコイタリアのスーツにはさまざまなルールがあります。
 
 クラシコイタリアのスーツとは長年の伝統と試行錯誤の上に普遍的な完成した形として生み出されたものです。デザインの基礎となるものを知らずして型は破れません。
 
 また、縫製の技術を競うあまり、シワのなさ、工程の多さに満足し全体の見た目のバランスをないがしろにした傾向があります。
 
 ナポリのサルトリアはシワをたいして気にしません。一歩、離れてみたときの全体のバランスを重視します。
 
 日本人は極端にシワを嫌います。その結果、生地の風合いを殺す接着芯を多用するようになります。そして、良質な生地を使いながら生地の持つ柔らかい風合いのない紙のようなスーツになるわけです。(ここは勝手ながら消費者の方たちにご理解していただきたいです。)
 
 イタリア人はシワをむしろ楽しみます。良質なイタリア生地はシワに適度な光の反射で美しい光沢が生まれることをよく知っています。
 
 徐々にではありますが日本のスーツ業界もだんだんと変わりつつあります。Corvoも含め消費者に受け入れられるものを生み出さなくてはなりませんね。
 

トレンチコートとスーツ

 最近、英国調の流れもありトレンチコートとスーツという組み合わせをよく見かけますね。
 
 もともとトレンチコートはイギリスが発祥です。バーバリーとアクアスキュータムがどちらも発祥だと言い争っています。
 
 トレンチは塹壕のことを言います。
 
 塹壕とは兵士が敵の弾や砲弾の破片から身を隠すために地面に掘った溝、穴を言います。
 
 第一次世界大戦にこの塹壕を使った戦法が多く利用されることになりました。
 
 防御兵器、機関銃の大量使用により戦線は膠着化しヨーロッパ大陸を縦断する形に塹壕が掘られ両軍兵士が長いこと塹壕に張り付けにされました。
 
 この塹壕というのは想像以上に劣悪な環境で雨が降れば泥だらけになり、水浸しになるというものでした。そうした過酷な環境下に耐えうる軍服として生まれたのがトレンチコートです。
 
 トレンチコートは基本は防水加工されたギャバジンという綿の生地を使います。(最近ではウール地で仕立てられたコートも多いです。)
 
 もともとはダブルで仕立てられていました。片方の釦が取れても釦が止めれるようになっていました。
 
 肩に肩章がついているのはピストルを吊るすランヤードという紐を吊るすためにあります。
 
 右胸についたあて布はライフルの銃床で生地が擦り切れるのを防ぐためにあります。
 
 また、腰のベルトは負傷した兵士を引っ張りやすくするためとも言われています。また、金属のD環がついたものは手榴弾を吊るすものと言われています。
 
 戦争が終わってもトレンチコートはその優れた耐久性とデザイン性によって退役軍人たちの間でも着続けられました。
 
 次第に1930年代には男性ファッションの定番となりました。
 
 「君の瞳に乾杯」という台詞で有名な映画」「カサブランカ」で俳優がトレンチコートにスーツの組み合わせで登場していたのでそれからトレンチコートとスーツを合わせるのが一般的になった聞いています。(カサブランカが公開される前のチャーチルがトレンチコートを着ている写真を見た記憶があります。私の記憶違いかもしれませんが。)
 

古いものはいい!!!!!!

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 複葉機はかっこいい!!!古さがいいんですよね。ノスタルジーに浸れますね。
 
 Corvoに飾ってある飛行機は船場センタービルで購入したものなんです。
 
 船場センタービルに多くの羅紗屋(生地屋)があります。羅紗屋さんには何十年も前に織られたビンテージ生地があります。
 
 現在では珍しいような分厚く目付け(生地の糸の密度)がいい(高い)生地があります。
 
 古いものつながりでビンテージ生地を購入してキャンペーンで店舗に置こうとしたのですが五年ぐらい前にいいものは売れてしまったそうです。
 
 五年前にビンテージ生地を東京の業者が買い付けていったそうです。ビンテージ生地は希少なものですからすぐになくなってしまいます。
 
 現在、インポートシャツフェアーの準備を着々と進めています。対象となる生地はポールスミスやゼニア、ブリオーニに取引先をもつ、イタリアの最高シャツ級生地です。
 
 今年の春夏はジャッケトを脱ぐ機会が多いと思います。上質な生地で体に合ったオーダーシャツで周りと差をつけてみては如何でしょうか?
 
 是非、フェアー期間中(2月2日~28日)にお越しください!!

 

イタリア「ベルテロ」社製の毛芯の話。

 毛芯(けじん)て聞きなれない言葉だと思います。
 
 スーツには毛芯というものが中に入っていてシルエットを構築します。(安価なスーツには使用されないことが多いです。)
 
 『Corvoでは「ベルテロ」社製の本バス毛芯、総毛芯仕立てです。』と広告などで前面に打ち出しているので多くの方から毛芯について聞かれます。
 
 毛芯にも種類がいろいろあります。形状によるもの半毛芯、総毛芯、素材によるものとしてキャメル芯、本バス芯など。
 
 半毛芯というのは腰のポッケトのあたりの位置までしか芯がないものです。
 
 総毛芯というのはジャケットの裾まで芯があるものです。
 
 一般に総毛芯のほうが高価な仕立てだといわれています。
 
 現在は半毛芯が主流です。その理由は軽さを出すためといわれています。(原価を抑えるためのような気がしますが。)
 
 本バス毛芯というのは胸増毛芯と言って胸のボリュームを出すための芯に馬の毛を織り込んだ物を言います。
 
 バスというのは馬巣とかいてバスといいます。
 
 本バス毛芯にも二種類あり馬の鬣をつなぎ合わせて作ったものと馬の尻尾を織り込んだものがあります。
 
 馬の尻尾のもの方が高価でハリ(堅さ)があり、胸のボリュームがでやすいです。
 
 また、馬の尻尾の毛は針金みたいにかたく、表地に飛び出てくることがあるので下手な仕立てをするとチクチク、胸に刺さり痛いスーツになります。
 
 キャメル芯はラクダの毛を織り込んだやわらかくあまり堅さがないものです。あまり日本では、一般的ではありません。ナポリのやわらかいスーツを得意とするサルトリアでよく使用されます。
 
 キャメル芯はシワがでやすく、日本人はスーツのシワを極端に嫌うのであまりキャメル芯は受け入れられなっかたと考えます。
 
 ちなみにベルテロ社というのは毛芯メーカーで高級テーラーに芯を卸すイタリアの会社です。毛芯の最高級メーカーです。
 
  芯の良し悪しはスーツの寿命に大きく影響します。よいスーツは夏物でも五年は着れます。冬物であれば十年は着れます。
 
 お客様によく質問をいただくので工場から毛芯のサンプルを用意していますので、是非、気になる方は見に来てください。ご説明させていただきます。 
 

生地ブランドの話③(カノニコ)

 今回はカノニコについてです。
 
 セレクトショップ、有名ブランド、百貨店でスーツをご購入の方には大変、馴染み深い生地ブランドだと思います。
 
 イタリアのビエラ地方で1936年に創業し、紡績から染色まで一貫して行う大規模生地メーカーです。
 
 生地の特徴としてはイタリア生地らしくやわらかく良質な生地で、きわめて価格と品質のバランスがとてもいいです。
 
 また、艶と光沢が適度にあり、色、柄も流行をおさえた柄が多いです。
 
 その優れたコストパフォーマンス、流行をおさえたデザインからセレクトショップ、有名ブランド(ラルフローレン、バーバリー、アルマーニなど)の既製服にも使用されます。
 
 特に秋冬生地のフランネル地に定評があります。
 
 個人的印象はロロ・ピアーナを意識した柄が多いように感じます。
 
 Corvoでも値段と品質のバランスが本当によく、デザイン性も高いのでお勧めしています。
 
(Corvoでのお仕立て価格68,000円~です。)

Corvoの担当、(スーツの)縫製工場について。

 よく、お客さまから「どこの工場で(スーツを)縫製しているのか?」とお尋ねになられます。
 
 申し訳ないんですがCorovの工場は非公開なんです。
 
 今は雑誌などで、工場の名前まで御存知の方さえいらっしゃいます。
 
 Corvoの工場が非公開なのは理由があります。
 
 縫製工場はいろいろなブランド、セレクトショップ、百貨店の縫製を手掛けています。
 
 型紙はそれぞれ変えたり、副資材に若干の違いを加えたりはしています。
 
 今は同じ縫製工場でも原価を少しでも削るために副資材、要尺(スーツを作る際に必要な生地量)を削るために本台場をなくしたり、切り台場にします。
 
 ちなみにCorvoでは最高級品の副資材を使用しています。要尺をけっちたりはしません。
 
 基本的に売値はセレクトショップはセレクトショップの価格を各々をつけています。
 
 Corvoでは80,000前後でも百貨店では200,000なんてざらです。
 
 こないだ、Corvoで138,000円のスーツが明らかにCorvoと同じであろう縫製工場で縫製されるスーツが500,000近い価格で売られていました。(この他にもボタン等のオプション代がかかるようでしたが)
 
 Corvoが安いことが知られてしまうとブランドショップ、百貨店が困ると工場にいわれて非公開にしています。
 
 本当は言いたいんですが。(笑)

悪い話。

 今の日本は賄賂、不正献金、利益供与、政治家の汚職が絶えませんね。
 
 実は生地がそうしたお金の流れに関与することがあるんです。
 
 生地にはとてつもなく高価なものがあります。ダイヤを繊維にして織り込んだもの、ペルーに生息しているビキューナという動物の毛から取れる繊維を生地にしたものなどです。
 
 業者の方が先日、店舗に訪れ見せていただいたのですがビキューナの五十万のセーター、コートなら二百万(生地代のみ)という代物、本当に高いですね。
 
 ビキューナはワシントン条約で保護された動物で政府の証明書がなくては売買できません。
 
 たとえばCorvoがお客さまにビキューナの商品をお売りしたら逐一、ペルー政府に報告しなくてはなりません。それほど厳重に管理されています。
 
 政治家にお金を直接渡すとすぐに通帳記録などで不正献金が発覚するのでこのビキューナの生地が送金ルートとして使われることがあるそうです。
 
 利益供与者がテーラーから生地を買い取り政治家に渡し、政治家がテーラーに買い取らせる。テーラーの手元に生地は残るので政府に届出は出さずに済ます。
 
 噂では現在でもこの手法は良く使われるそうです。
 
 Corvoやお付き合いさせていただいている業者さんはそんなことしていませんのでご安心ください。
 
 「やっぱり、ダーティーな話なので公開したらまずいんですかね?」と業者の方に聞いたら公開してもいいとのこと。
 
 「ピンポーン!」
 
 「ん…!おや、こんな時間に誰かな?」
 
 「ガチャ!!ガチャ!!」
 
 「おい!やめ…ん…グフッ……!!!!」
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