大阪店
トレンチコートとスーツ
最近、英国調の流れもありトレンチコートとスーツという組み合わせをよく見かけますね。
もともとトレンチコートはイギリスが発祥です。バーバリーとアクアスキュータムがどちらも発祥だと言い争っています。
トレンチは塹壕のことを言います。
塹壕とは兵士が敵の弾や砲弾の破片から身を隠すために地面に掘った溝、穴を言います。
第一次世界大戦にこの塹壕を使った戦法が多く利用されることになりました。
防御兵器、機関銃の大量使用により戦線は膠着化しヨーロッパ大陸を縦断する形に塹壕が掘られ両軍兵士が長いこと塹壕に張り付けにされました。
この塹壕というのは想像以上に劣悪な環境で雨が降れば泥だらけになり、水浸しになるというものでした。そうした過酷な環境下に耐えうる軍服として生まれたのがトレンチコートです。
トレンチコートは基本は防水加工されたギャバジンという綿の生地を使います。(最近ではウール地で仕立てられたコートも多いです。)
もともとはダブルで仕立てられていました。片方の釦が取れても釦が止めれるようになっていました。
肩に肩章がついているのはピストルを吊るすランヤードという紐を吊るすためにあります。
右胸についたあて布はライフルの銃床で生地が擦り切れるのを防ぐためにあります。
また、腰のベルトは負傷した兵士を引っ張りやすくするためとも言われています。また、金属のD環がついたものは手榴弾を吊るすものと言われています。
戦争が終わってもトレンチコートはその優れた耐久性とデザイン性によって退役軍人たちの間でも着続けられました。
次第に1930年代には男性ファッションの定番となりました。
「君の瞳に乾杯」という台詞で有名な映画」「カサブランカ」で俳優がトレンチコートにスーツの組み合わせで登場していたのでそれからトレンチコートとスーツを合わせるのが一般的になった聞いています。(カサブランカが公開される前のチャーチルがトレンチコートを着ている写真を見た記憶があります。私の記憶違いかもしれませんが。)
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