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大阪店

オーダースーツの形だけではありません店員を見てください!

 オーダースーツを注文される際に気になるのはその店のハウススタイルだと思います。「ナポリは柔らかく軽い。ミラノは堅い。」などなどです。
 
 実は店の店員にも大きな違いがあります。
 
 イタリアという国は昔は都市国家でした。それが今でも共和国制をとっていて一つの国家になってるのですが、イタリア人にはその昔名残が強く「自分はローマ人」「ナポリ人」というように都市への帰属意識が高く、その性格も都市毎にばらばらです。
 
 たとえば、ナポリは日本人が意識するイタリア人にちかく女好きで陽気で愉快な人が多いですが、北部に行くほど律儀で堅い人が多くなっていきます。それはナポリは田舎であったことと北部は貴族社会であったことに由来しているとも言われています。
 
 実際にナポリ人の女好きにはイタリアによく出向く日本のデザイナーも舌を巻くほどだとか。仕事の席でも目を放すとすぐに女性に声をかけているとか。北部(ローマ、ミラノ)は日本人のイメージからかけ離れた非常にまじめな方が多いとのことです。(一概にナポリ人が女好きで享楽的とは言えませんが)
 
 オーダースーツにもその特色がよく出ていますね。ナポリはセクシーでミラノは英国調のカッチリ。
 
 また、店員にも違いがあります。日本の仕立て屋さんて皆さんスーツを着ていますよね。ミラノ、英国のテーラーも着ていますがナポリは違います。スーツは着ません。ラフな格好で接客するとのこと。しかも、メジャーなんて使いもしません。自由ですね。(笑)
 
 日本で言われるほどナポリのオーダースーツは体には合っていません。シワも多く縫製も荒いのですがなぜか全体の見栄えはいいのです。それは彼らの女性にいかにモテるかにかける感性がなせる業でしょう!
 
 日本人のようなオーダースーツを工業製品を作る感性でそれを生み出すのは難しいでしょう。しかし、日本の縫製技術は世界一ですのでこの感性を日本人が理解することができれば日本は世界のファッションリーダーとしての地位を獲得できるでしょう。それは近いうちに達成されると思いますが。
 
 ちなみに私も一時期、セーターにシャツの格好で店番をしていました。私も根からの自由人です。

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