大阪店
スーツの地域性
私事なんですが自分は愛知県出身で赤味噌が好きです。(笑)
赤味噌は白味噌に比べ塩分濃度が高といわれています。赤味噌は中京区(豆が原料のもの)、東北区(米が原料のもの)で多く親しまれています。
昔は大阪などの商業の都市にたいし中京区、東北区は農業の地区で農業に従事することから、汗で失われる塩分を補充するために赤味噌が一般的になったと言われています。
鯉こくなども、冬の間、狩猟にでられない内陸部の人がタンパク源としたそうです。
また、京料理の定番の鱧も内陸まで生きたまま輸送に耐える強い生命力をもっていたために京都で食されるようになったそうです。
食文化には昔の人の生活様式、環境によって生まれたものがほとんどです。
今は昔とちがい流通、情報伝達が発達しそうした地域差はなくなりつつあります。しかしそうした地域差は残っています。
スーツにも英国調、カントリー調、ナポリ調、ミラノ風、フィレンツェスタイルなど色々と差があります。いまはかつてほどその特色、違いはなくなりつつるそうですがやはり地域差は残っています。
それは貴族社会、農業社会であったなどの地域性、社会性などに端を発したものがほとんどです。
イタリアはもともと都市国家の集まりで各地独自性が非常に強くその地域によってスーツの形も違います。パスタの形、スパゲッティーの食べ方ですら都市毎に違うとも聞きます。
またイギリスも都市部と郊外は生活様式も全く違い、スーツも生地もまったくちがったものです。
田舎のほうでは狩猟を楽しむために、銃などで狩猟の際にすれを防ぐ胸、肘などに当て布のついたハンティングジャケットなど様々な特徴的なものがあります。
そうした違いを楽しみながらルーツ、歴史背景などを考えながらスーツの形、生地、靴、小物などのコーディネートを選んでみると一層、スーツの楽しみが広がりますね。
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