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大阪店

ジャケット生地とスーツ生地のちがい

 お客様に時折、ジャケット生地でオーダースーツをと注文を受けたりします。
 
 ジャケット生地はスーツ生地と違い、打ち込みが弱い(生地の糸の本数の密度の薄い)ものが多く、スーツにしたらパンツの膝が抜ける場合があります。また、耐久性の面でもあまりお勧めはできません。
 
 ジャケットはパンツに比べ摩耗する箇所が少なく多くの場合は弱い生地です。
 
 カシミヤの生地が例外を除いてコートやジャケット以外に使われることがほとんどないのは摩耗を避けるためです。特に細い繊維の生地はすぐ毛玉ができ、擦り切れます。
 
 中にはスーツで仕立てることも可能な生地もありますのでその都度、御相談していただけたらと思います。
 
 スーツにしても大丈夫な生地の見分け方は斜め方向に引っ張ってよく伸びる生地はパンツにすると危険です。スーツ生地とジャケット生地で比べてみるとその伸びの違いがよくわかります。(素材にもよりますが)
 
 逆にパンツ生地でオーダースーツをお作りになることは問題ありません。
 
 
 
 余談なんですが先日、イタリアの生地とイギリスの生地とでは圧倒的にイタリアの生地の方がデザイン性があって色使いが鮮やかな理由はなんでなのかと業者仲間と話していました。
 
 「イタリア人は女を口説くために着飾るんだよ。」と言われてしまいました。(笑)
 
 昔、本田宗一郎が「この世に女がいなかったら俺は麻袋を着て過ごす。」と言っていたとの話を思い出しました。名誉工学博士を大学から送られた時も社員から「工学博士」ではなく「エロ博士」といわれた人間らしい本田さんらしい言葉ですね。
 
 (そのスケベ心からはわかりませんが)本田さんも自動車をただ乗る道具としてではなくデザイン性にも大変こだわったそうです。
 
 スーツもただ単なる仕事着ではなくデザインを楽しむ余裕も欲しいものですね。
 
 本田さんにまつわるエピソードをおひとつ。ある時、来賓客がトイレで入れ歯を落としたそうです。当時はくみ取り式で、本田さんはその入れ歯を探し当て見つけ出してお客さんに渡したそうです。お客様はさぞ、対処に苦慮したことでしょうが、経営者として語られることが多い方なんですが、なんだか接客する人間として自分も学ぶところの多い人だったようです。(笑)

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