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大阪店

シャツについて

最近、革靴と同じぐらい凝っているのがシャツです。
 
自分の店の商品紹介より別のブランドの紹介が多く、商売的にいかがなものかなと思ってしてしまいそうになりますが、書きたいことを素直に書く、スタンスで行かせていただきます
 
Corvoでもオーダーシャツの取り扱いがあるので一通りの縫製、デザインについては存知てはいました。
 
しかし先輩諸氏、常連のお客様に触発され、より知識を深めようと数か月まえから、他ブランドを知るために休日はセレクトショップ、百貨店に通い詰めました。
 
見るよりも着てみるべしと私が買おうとしても、合うサイズがなく実際には購入できていませんでした。(泣)誰かブログのお読みの親切な方で、ラージサイズの取り置きのある場所をご存知なら教えてください。
 
既製の高級シャツブランドといえばバルバ、ブリーニ、フライ、フィナモレ、ボレリとイタリアシャツが多い印象を受けます。
 
なぜか私が見て回ったお店にもインポートシャツといえばイタリア製品しかなかったです。
 
近年のタイトフィットの影響か細身のイタリアシャツが日本では好まれているようですね。
 
一般に既製の高級シャツと言われるブランドと10000円前後の価格帯のシャツは生地の違いを除けば、何が違うのかといえば針の運びが小さい、衿が果て付け、袖が後付け、ボタンホールが手縫い、ボタンが手付ぐらいが縫製の違いでしょう。
 
個人的にはシャツのボタンホールを手縫い(手穴)のは糸が切れやすく、見た目も粗く、ほつれも出やすいのであまりメリットはないと感じます。
 
シャツはテーラードジャケットより少ないパーツで構成されます。ほんのわずかな寸法の違いが着心地に影響します。計算しつくされた型紙はそのブランドの味ともいえ、差別化を図るための生命線ともいえるわけです。
 
実はオーダースーツか既製スーツかどちらに価格を除いて優劣があるのかと言われれば、体に合わせて仕立てたものがいいことには異論はないと思います。
 
しかしシャツに限って言えば、そうでもありません。
 
誤解があるとまずいので補足説明をします。
 
オーダーが悪いというわけではありません。前述のとおり型紙は生命線と書いたように各ブランドが趣向を凝らした型紙にはオーダーでは真似できない、シルエットを生み出す力があります。
 
ちなみにCorvoのお客様でもスーツ、ジャケットは当店でご用命されるのにシャツは既製の物を購入されている方が多く、いらっしゃいます。
 
お店の使い方は十人十色です。Corvoでは無理に押し売りは致しません!ただし、あまりにシャツの形があってないようならお勧めするかもしれません。
 
服飾評論家の落合正勝さんも初めは誂えでしたが、最終的には既製のボレッリに落ち着いたそうです。特に「ルチアーノ」という名前のデザインの衿型を好まれたそうです。
 
ボレリといえば「ナポリシャツ」といわれ、数あるシャツブランドの中で最高峰と言われています。ちなみにCorvoのスーツにもボレリの「ルチアーノ」が似合います。
 
特に「ロロ・ピアーナ」の「タスマニア」でお仕立ていただいたお客様にはボレッリはお勧めですね。
 
(同業の方がこのブログを読んでいたら「自分の店のスーツとボレリを合わせろ」、自信満々に平気でいうのは驚かれるでしょうが、Corvoのスーツは品質から見てボレリと合わせても何の遜色もありません)
 
「ルチアーノ」はイタリアでももっと美しい衿型と言われています。

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