大阪店
馴染ませる
英国生地の魅力はなんていても革靴のようにながい年月、着用していただき体に馴染むのを楽しむところあります。
「馴染ませる」というのは女性服にはない男性服特有の楽しみであると思います。
ロロ・ピアーナみたいなイタリア生地の気品のある優雅さと、逆の武骨な上品さが英国生地にはあります。
英国生地で何と言ってもおすすめなのは「ハリソンズ オブ エジンバラ」「ハリスツイード」です。
この間、親しくさせていただいているお若いお客様に『どこの生地で仕立てたら(スーツ好きの方から見て)「おっ!知ってるな」っててなる』というご質問をいただきました。
私は『ロロ・ピアーナ(ブルーの既製用の生地でないもの)、ハリソンズのスーツ、ハリスツイードのジャケットを持っていたら、普通の販売員はなら「若くしてこの人分かってる」ってなって身構えますね』と回答させていただきました。
「ロロ・ピアーナはイタリア生地の雄、ハリソンズは英国生地の雄、ハリスツイードは一着は欲しいでしょ」といった感じでしょうか。
残念ながら私はハリスツイードのジャケットは所有しておりません。そのかわりマギーのツイードのパンツは持っています。今年は一着欲しいなと思案しています。
毎年、業界内では英国生地ブームと言われていますが、いまだカノニコ、ゼニアを中心としたイタリア生地が人気で英国生地は二の次といった感じですね。
スーツを着倒されている方は英国生地でしか仕立てないという方も。
特に秋冬ものは厚みがあり、長くお付き合いする最適、今だからこそ、英国生地でという思いもあります。
次回はお勧めの英国生地についてより詳しく。
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