大阪店
良心
パラパラと新作の秋冬の生地バンチが入ってきました。盆休み明けにはすべてそろいそうです。
大阪、神戸はまだまだうだるように暑いですが、後、ひと月半もすればスーツを着て、仕事に行くのが楽しみな季節になります。
9月は混み合うことが予想されますので、お得なフェアーもやっていますので秋冬物をお考えの方はお早目にご来店いただけますようお願い致します。
ちなみにCorvoのお盆休みはお知らせにも書いているように11~15日です。
宣伝はここまでとし、今日は昔、私が先輩方に言われた「老舗は客を選ぶ」という意味について。(お客様のことを客と書いてしまい申し訳ありません。)
お店というのは、その店の味があります。
残念ながら巷のオーダースーツ店はその味を前面に出さずに、「なんでもできますよ!」というスタンスであることがほとんどです。
消費者の方々もその店の味を理解しているのかといえば、そうではないことがほとんどだと思います。
販売側による責任が大きいと、販売側の一人である私自身反省すべき点だと思います。
Corvoのスーツは型紙を一から作成しますのでなんでもできると言えばできるのですが、やはり得意としているのは北イタリア調の形、縫製です。
ディテール面の特殊仕様には対応できるが基本は北イタリア調。
イタリア調のスーツか、英国調のスーツか、どちらがいいのかと聞かれたら「うどんかそば、どっちがおいしいの?」と同じような質問です。
「あのうどん屋か、蕎麦屋どちらがうまい」のかというのは目的の違う店を同一線上で比較するものです。
なぜかスーツ界では「バタクか、ビームスF、ベルベ(ヴェ)ストどっちがいいかな?」「ロロピアーナかハリソンズ、ゼニア、ドーメルどっちがいい?」という議論が平気でなされます。
今の時代はお金さえあれば何でも買える時代になりました。
売る側も売れればばいいという営利の時代になりつつあるように感じます。
今は商売上の道徳を問われるような事件が多々発生しています。
「老舗は客を選ぶ」の本当の意味は、まだ情報が発達していない時代に、お客様は「うどん屋」か「蕎麦屋」か外見からではわかりずらい時代に、うどんを食べに来たお客様に対しそこが「蕎麦屋」であるのならばお引き取り願った本当にお客様が求めているものと違うのならほかの店に行っていただく商売人の良心があった時代を象徴する、言葉の現れだったのではないかと思います。
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