2015年2月
2015~のトレンド
2009年から2014年までのトレンドは黒を基調とした「カジュアル」と言われています。
2015年からのトレンドはアースカラー、エコロジーカラーを基調とした「エレガンス」と言われています。
アースカラーやエコロジーカラーとは自然に存在する色の事です。木の緑、土の茶色、空の青、雲の白、砂のベージュなどのの色を指します。
「エレガンス」というのはスーツ、テーラードジャケットなどの畏まったアイテム、重衣料などを指します。景気がいいと「エレガンス」「暖色」が流行るというのはアパレルでは決まっています。
簡単に申しますと、茶系や緑などのちょっと薄い色味のスーツ、ジャケットの時代が来るということです。ちょっと乱暴ないいかでしたお許しを。
この流れでチーフ、カフス釦も流行ることでしょう。
カジュアル化でスーツが単にユニフォームとみなされる向きからファッションととらえてもらえることにスーツ業に携わる者としては期待してしまいます。
カフス釦のすすめ②
前回に引き続き、カフス釦について。
本来はシングルカフスにカフス釦で留めるもの(別名テニスカフス)からダブルカフスはもともと芯地の無かった時代に袖を二枚折にして強度をもたせたのが始まりと言われています。
私がスーツ業を開業した4年ほど前は、若干カフス釦が流行っていたので、ダブルカフスでシャツを誂える方が多かったです。今は全体の注文数の2~5%ほどといった感じですか。
昔から「ダブルカフスはオーダーメイドの象徴」と言われ誂えシャツであることを示すアイコンでありました。
ダブルカフスにする際は芯地は柔らかいものを使った方が袖に馴染みが良いのでお勧めさせていただいています。
英国スタイル、北イタリアにはカフス釦は割と馴染みがあるので、また人気が出るかもしれません。
神戸店の支配人の竹村君は「ダンヒル」に所属していたのでカフス釦について知識があります。相談してみると良い提案をしてくれるでしょう。
バルベラの生地や、ロロ・ピアーナで仕立てた貫録のあるスーツを着られる方でしたらカフス釦には是非挑戦していただきたいですね。
(出典http://www.3bijoux.com)
カフス釦のすすめ①
最近は下火の「カフス」をするなど人と違うアイテムを取り入れる。
うまく取り入れるとぐっとスーツに「風格」がプラスされるのが「カフス釦」です。
正直なところカフスは「にわか仕込み」で取り入れてしまうと、なんだか浮いてしまうことも。。。悪く言えば「悪目立ち」になってしまうことも。
既製シャツにみられるような袖のボタン側に穴もあり、ボタン留めもカフスボタン留めもできるなんてものにカフスを合わせるのはエレガントとは言えません。
やはりカフスは貴族社会の中で生まれたもの「どちらでもお使いいただけます」というシャツに合わせるのは、感覚的に合わないものです。
カフス釦をされるのであればダブルカフスにされるべきでしょう。
つけるのは面倒、シャツもそれ用に誂えなくてはならない、しかし貴族社会で生まれた故の「風格」がカフス釦にはあります。
また光沢の強い、装飾が派手なものは「金満」的で、如何にもという感じで…いい塩梅というのが難しく難易度の高いのが「カフス釦」です。
「カフス釦」が敬遠される理由は、そこが一番大きな理由でしょう。
そこでお勧めのが「アンティーク」の「カフス釦」です。
光沢が年月を経て落ち、いい意味での退廃的な印象があり、「悪目立ち」せず、しっくりなじみます。
ちなみにチェーン式のカフス釦は自分ではつけにくいのは貴族が使用人に付けてもらっていた時の名残です。
言わゆる社会的地位の高い人の象徴ともいえます。
それゆえに「風格」をプラスするにはうってつけのアイテムです。
またカフスを見せるためにジャケットの袖の切込みを斜めにする。袖丈を短めにするなど。「カフス釦」の好事家が好んでする仕様です。
トラウザーの話
皆さんこんにちは。
オーダースーツCorvo神戸の竹村です。
本日は、トラウザーについてお話致します!
私は以前英国のブランドにいましたのでこの呼び方が一番しっくりきます、
ちなみに日本だとスラックス、だとかズボンだとか、仏語ではパンタロン?でしたっけ、
そんなトラウザーですが、歴史は非常に古いんですね、2~3千年程前から今の形のようなものを
遊牧民の方が履いていたそうです。ただ本格的に普及し始めたのは500~600年ほど前で、ちなみにその時代で非常に興味深いのが「コッドピース」と呼ばれる股間を覆う布です。
ご存知の方はそんなにいらっしゃらないと思いますので、、
こんな感じだったらしいです(笑)
ちなみに小物や時には食べ物もここに入れていたそうです(笑)
う~ん、、官能的なフォルムです(笑)
それでは。
雑感
4,5年前から「イギリス柄をイタリア仕立て」と言われています。現在も大きな流行から行くと、柄は割とはっきり目の英国調が主流のようです。
生地は英国生地、または英国調の柄のイタリア生地、仕立てはイタリア調の柔らかなものがいまのトレンドです。
巷ではモダンブリティッシュと呼ぶようです。(単に伝統的な北イタリアのスーツの気もしますが…)
昨年、開催のピッティ(メンズ最大の見本市)は大き目のチェックがまたも多くのブランドから提案されていたとか。
普段、チェックを買わない方にとって選ばれる柄の多様性につながるいいきっかけになったのではと思います。
反面、ドレスコードが緩くなり、英国調のかっちりしたスタイルはもう戻ってこないのかと、思ってしまいます。
昔は一着30万などが普通で、給与の何か月分で背広を買うといった時代。
今は違い既製服、仕立て服問わず値段が手ごろの物の普及でスーツを何着も買える時代になりスーツをファッションとして楽しめるのはいい時代だと思います。
各評論家、服好きが「今のサラリーマンはスーツを知らない」と着こなしについて酷評します。
スーツ業界の大先輩のお話では「昔は選択肢がなかった、シャツといえば白か青、靴も紐の黒靴、ネクタイも無地、着こなしのルールを知っていたとかじゃない、単にそれしかなかった。今の人の方が良く知っている」と。
変に懐古主義ぶるスーツファッション業界に身を置くものとして、またその一人である私は、「一理ある」と妙に納得させられます。
ロロピアーナ新作
皆さんこんにちは。
オーダースーツCorvo神戸の竹村です。
本日はロロピアーナ新作バンチをご紹介いたします。
まずは当店一番人気の「タスマニアン」の新作から
結構チェックが増えております。ただお勧めさせていただきたいのはストライプ柄です。
お色味もこれからの季節にピッタリでジャケットとしてもスーツとしてもお使いいただきたい生地ですね。
このロロピアーナ独特の美しいドレープ感は一度お作りいただくと他の生地でお作りいただくことが非常に難しくなります(笑)
そして次におすすめさせていただきたいのはロロピアーナのSSでは定番となっているPROPOSTEです。
ウール70%シルク15%リネン15%の三者混素材で、ウール、シルク、リネンに強撚を施し更に平織りすることで
通気性に富みこれからの季節、シーンを問わずご着用いただけます。
どうぞお気軽にご連絡くださいませ。