相応の装い
明治時代、井上馨は外国の国賓を招くために「鹿鳴館」を建設しました。
西欧文化が日本に持ち込まれ間もない日本人の、ダンス、エチケットは拙いものだったといわれています。
当時は、内外から極端な西洋化に批判があったようですが「もてなしの心」があったと思います。
特に西欧では装いはその人の所属する組織、立ち位置、クラスを示すアイコンとなる場合があります。(ネクタイの柄など)
日本では上級職、上場企業の役員につく方が量販店のスーツ、ボタンの色がカラフルなシャツを着ていたりします。時には服装が質素であることをもてはやす傾向があります。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」でも有名な明治の名将、秋山好古、秋山真之兄弟は身なりに頓着せずいつも汚れた格好をしていたといわれています。時には人目もはばからず「おなら」をしたとも。
確かに「読み物」として天才の奇行というのはおもしろくもあり、その自由奔放なふるまいに憧れに似た感情を持たせます。
実際に真珠湾攻撃の作戦計画者の一人、黒島亀人参謀は秋山真之を真似、風呂に入らず、半裸で三日間、自室にこもったなどの追従者も現れます。
経済界では本田宗一郎は皇居での親授式に白いつなぎをきて出席しようとした。
アップルの創業者の一人、スティーブ・ジョブズ氏もタートルネックにジーンズとニューバランスのスニーカーという決まったい出立ちでしたね。例にもれずジョブズ氏も若いころは着のみ着のまま、風呂にも入らずに社内を歩いた、便器で足を洗うなどの奇行癖があったようです。
これらはずば抜けた能力、強烈なカリスマ性を持つキャラクターに許された振る舞いですね。
やはりは服装というのは相手をもてなす意味合いを持っていて、自分の所属する団体、立ち位を表し相手に自分を知らせるツールでもあります。
特に上級職につく方にはやはりそれ相応の装いをしていただきたいですね。
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