スーツの価値観
どんなスーツを着ているかでおおよその年収、役職などの判断材料となるというのは、スーツは世俗的服飾とは一線を画す。
本音はどうかは置いておいて、中にはスーツなんて「ただの服だろ!中身が大事だ!」という方もいる。私もかつてはこのような考えの持ち主であった。初めての取引先回りでサンダルでいって怒られてことも。
階級制度が色濃く残っている西洋諸国では、Tシャツ、ジーパン姿でちょっといいレストランに入店すると便所に近い席に座らさせられるとか。
俗っぽい話なってしまうが、夜の世界では店側はお客が入店時に客の身なりをみて、どんなキャストをつけるか吟味する。残念ながら、一見でナンバークラス(上位のキャスト)をつけてもらえない場合は、安い客とみなされた証だ。
Corvoのスーツを着てそのような扱いを受けたら是非、大阪店までクレームを。少なくとも致命的に組み合わせが悪い場合でない限りそのような扱いは受けないだろう。
日本では服飾関して無頓着であるように言われるが、そうでもないように思える。
たとえば、条件は同じ内容を契約する時、一方は高級スーツを着用した人、もう一方はよれたスーツを着ていたらどちらを信用し、取引をしたいと思うのだろうか。昔のドラマの詐欺師は高級スーツで決めているものだ。
人は言わずもがな、夜の世界と同じ線引きをしている。
面白い逸話がある。
とある弱小サッカーチームの選手に監督が高級スーツを宛がったら、そのチームはみるみる強くなったそうだ。
スーツにはそんな力があると思うと、この仕事はより楽しくなる。
プレジデントにあった記事によると中間管理職で10万~25万、役職者、経営者は25万~のスーツを買うそうだ。
スーツの完成体は戦前の大正期の日本であるとい服飾評論家は多い。
言ってしまえば当時の技術の生地など、現在の物に比べれば大きく劣る。スーツ一着月給三カ月分が一般的であった時代、数は持てないスーツを丁寧にアイロンをかけ、着こなした、往年の事業家の服装は現代の目から見ても光るものがある。
いわば高価なスーツは数が持てない時代、その一着一着がその人物のアイコンの時代、自分のパーソナリティを理解し、自分自身のスタイルを心得ている。
Corvoには20代から70代までと幅広いお客様がご来店される。共通しているの常に仕事にやる気があり、如何に自分を相手に見せるかを考えている。
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