2016年10月
革靴
革靴の選び方について。
靴店のスタッフは、サイズ、手入れの方法などの選び方に熟知したスタッフは多いが、意外にスーツとの関連性から革靴を語れるスタッフは多くない。
スーツと革靴の相性は非常に重要である。
逆にスーツ店のスタッフはスーツを語れても、革靴を語れるものは少ない。
そんな事情の基で、当ブランドでは定期的に取り扱っていない商材についても研修を行っている。今日はその時の内容の一部を紹介する。
私の私物のリーガルの上位ブランドの「シェットランドフォックス」の二足だ。「シェットランドフォックス」は量産の日本の革靴の中で最も品質に優れている。
英国靴の「クロケットジョーンズ」「エドワードグリーン」に匹敵する品質と言われている。日本人向けの甲の高い木型があっていて私は好んで履いている。
個人的意見だが英国靴は往々にして店頭に並ぶ段階でエイジング加工がされているが、日本靴はなされていない。履きこなすと味が出てくるが、魅せ方に売れ行きに大きく関係していると思う。
特に右のものは足に合っているのと、シンプルなシルエット、どんなスーツにも合う色味が気に入っていて出番が多い。
一般に裾幅の広いものはコバの張り出しが大きいく、丸っこいシルエットのものが合うとされている。裾幅が狭いものは、細いシルエットのものが合うとされる。
Corvoのパンツは裾幅19㎝が標準仕様だ。一般的には20㎝が標準とされ、標準より気持ち狭い。標準的なシルエットの「ラウンドトゥ」のものを推奨している。
形的に標準的な「シェットランドフォックス」、「カルミナ」などのやや線の細いものでも合わせやすい。
ちなみに外しの例だがロロ・ピアーナはスーツにデッキシューズを合わせる。代表がヨットが趣味で、ロロ・ピアーナのアイコン的組み合わせとなっている。
最終的に靴選びは好みになるが基礎を知った上での靴選びでなくてはならない。
キャメルのコート
近年の流行は丈の短いものだった。
Corvoでは長らく、ロング丈のものを提案してきた。
私は身長168㎝だが110㎝のものを愛用している。
今まで好まれた軽量の生地から、正統なコートへの回帰の中でカシミヤ、重重量のウールなどの生地が主流となっている。
正統で上等なコートいえば、カシミヤのものが定番だが今季押したいのはキャメルだ。
染色が難しくナチュラルな原毛の色は、キャメル色(ラクダ色)と呼ばれるようになった。ちなみに「ラクダの股引」は「ラクダ色の股引」のことである。
今回はロロピアーナのバンチに珍しい濃紺、黒がコレクションされている。
ラクダは寒暖の差の激しい砂漠での生息に耐えるため、多孔質繊維の毛は間に空気を含み、保温性、吸湿性と発散性に優れる。
非常に強靭で弾性があり、長い間、フェルト感を楽しむことができる。よほどのことがない限り、一生買い替える必要はない。
コート素材として申し分ない。
ラクダの毛の生産量は年150万キロと言われる。ウールの0.14%。カシミヤの半分程度。
特に生後半年のラクダから取られる、ベビーキャメルは大変希少で一頭の一生のうち一回しか採取できない。、特に手触りに優れる。
Corvo Nagoya
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