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軍服を源流とするスーツ

軍服を源流とするスーツは着る人物に威厳をもたせる意味合いがある。

 

弱そうな兵隊では外国に侮られる。またいかにも弱そうな指揮官では下の将兵がついてこない。

 

大胸筋が発達しているように見せると力強さが出る。だから仕立屋は襟をカーブさせ裁断し胸を少しでも高く見せようとする。

 

ウェストの絞りは相対的に胸の高さを出す。ジャケットは胸をいかに高く見せるかにある。

 

ダーツの取り方にも試行錯誤する。英米人より華奢な体格のナポリ人は前身までダーツを落とすという手法を編み出した。

 

テーラードジャケットは胸をいか高く見せるかにある。

 

パンツのクリースは整列した兵士の脚を美しく見せる。タキシードのパンツの側章もそうした意味合いのものだ。美しく整列した兵士は、規律ある軍隊とみなされ、手ごわい相手と外国にみなされる。

 

だから、昔の将校は自前の仕立屋で大枚をはたいて軍服を仕立てた。

 

昔から男女問わず人間は強い男に憧れを抱く。すすんで従おうとする。男というのはそうした装いをしなくてはならない。

 


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