名古屋店
スーツの必要性②
二つ目は「相手への敬意」を示すものだと考える。
茶は堺の商人から戦国武将(現在より多くの駆け引きを必要とした時代、ある意味、経営者だと思う。)のコミニケーションツールとして発達した。千利休の高弟である織田信長の弟の有楽斎が「客を饗なす」に重きを置いた、自己の流派を確立した。
それと同じようにスーツもそうした要素がある。Corvoが撮影地を茶室にしたのはこれが理由だ。
やはりスーツは被服としては快適とは言い難い。私はスーツ屋だがそれは認める。(笑)
だが相手に「饗」そうとする、誠意を感じさせるこれほどの被服はない。
粗悪なスーツを着ている人より、仕事着としてのスーツにお金をかけている人のほうが、相手の心を開くのは早い。 普通は良い道具を使っている大工に仕事を頼みたくなるであろう。
また、それは暗に仕事の姿勢を示すだけでなく、相手に対する敬意を示す。
それが手入れの行き届いていたなら尚更だ。
アイロンのかかった高級スーツにシャツ、身だしなみに気を付けている人がいるとする。この人は人に会うためにここまで「装い」に手間をかける。そうした人は往々にして仕事にもまじめだ。
安心できるとおもうはずだ。
私は畑仕事をするときは作業着を着る。みんなに「スーツの時とのギャップがすごい」とからかわれる。(笑)作業着で店番をしたらお客様はスーツを買ってくれるだろうか?売るものは同じでも駄目だろう。
良いスーツを着ることは、相手の心を開くのも一段と早くなるはずだ。ビジネスの場では最大の「饗」になる。
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