大阪店
チェスターコート
19世紀、チェスターフィールド伯爵が初めて着たとされるこのチェスターコート。
正式にはチェスターフィールドコートと呼びますが、もうご存知の方は多いですよね。
スーツの上に羽織るコートには様々な種類がありますが、やはり一番かっこいいのはチェスターコートだと思うんです。
なんといってもシンプル。
ビジネスやタウンユースで着用する場合はこんな感じの仕様です。
釦が表に出ていて、カジュアルでも合わせやすく、カラーバリエーションも豊富です。
幅広く愛されていますね。
ただ、より本格的なエレガントさ漂うチェスターコートならこんな仕様になります。
前立ては比翼になっており、ボタンが隠れていますね。
スマートです。
そして上衿部分、ここがポイント。
ベルベット素材で仕立てられています。
上衿を何故ベルベットにするのか、歴史をひも解くととんでもない量の説明が必要になるので、それについてはまた改めて書こうと思います。
簡単に言うと、喪章の意味がありました。
貴族が、殺された同胞貴族に対しての喪章の意で上衿をベルベットにしたのが由来です。
要はその後、ベルベットが貴族の証として定着していったのです。
格式の高い場でも着用されています。
一口にチェスターコートと言っても、その仕様如何で姿を変える、とても魅力的なコートなんですね。
シンプルな物は奥が深いですが、チェスターコートもその一つでしょう。
お仕立ての際はそのあたりの仕様をお考えいただくと、羽織った時の感覚もまた一味違ったものになるはずです。
レディメイドでは中々目にする機会がありません、オーダーで拘るべき一着の一つですね。
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