代表コラム
カフスボタン
カフスと腕時計は 「男に唯一、許されたアクセサリー」 と言われる。
最近は指輪、バングルやブレスレットを着ける方も多い。
本来許されるのはカフス、腕時計のみだ。
それゆえに指輪、バングルやブレスレットは「男がと」、賛否がある。
もともとはスーツは貴族の富の象徴であった。 絵画に見るような釦の多くついた貴族服は富の象徴であった。
貴族たちは自らの富を示すために釦も貴金属に宝石、象嵌をあしらったものを好んだ。
現在のスーツで金属釦は一般的ではない。
釦に代わって、腕時計にもそうした文化が残っている。
もっぱら、現代では自らの富というより、社会性を示す意味合いが強い。
おめかしをした女性が、男性がデートにスエットスーツで現れたら怒るように、男社会では雑なスーツスタイルで相手に接することは失礼に値する。
(男性が女性に腕時計に大枚を払うのを不思議がられるが、男にはそうした事情があるのです。)
現在はカフスは腕時計に比べ蔑ろにされがちだ。 ダブルカフスは中世のシャツには芯がなく折り返し、二重にして強度を持たせる実用的な意味合いがあった。
カフスボタンはその留め具として生まれたが、やがて釦、同様に豪華さが競われるようになった。
腕時計が一般的になったのは第一次世界大戦後だ。
本来のカフスの社会的地位を示す、ステイタスシンボルとしての役目が腕時計にとってかわられた。
特にクラス意識の高い英国、特に上流階級ではシングルカフスのシャツはフォーマルではないとみなされる。
英国では紳士の嗜みとして、高価なカフスボタンは、祖父から父へ、父から子へと受け継がれる。
スーツに拘るのなら、カフスにも拘りたい。
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