2018年12月
なぜ革製品は高いものと、安いものがあるのか。
「この革はエルメスと同じものを使っています」といううたい文句をよく聞きます。
それは嘘でもなくほんとでもないです。
確かに一枚の革を仕入れ同じ革を使っているでしょう。
そうした製品が極端に安価である場合は、大概、その革の使用する部位が違います。
しかし、同じ牛からとれた一枚の革のどの部分を使うことが重要です。
たとえるなら、同じ牛からとれる肉でも、ロース肉、もも肉、シャトーブリアンでは値段が違います。
同じ松坂牛のひれ肉とすね肉では同じに肉とは言えないでしょう。
(単純に肉同様、うまいか、まずいかではなく希少性で高価という場合もあります。)
背側は目がしっかり詰っており、強度も、目が揃っていて美しいとされ商業的価値が高いとされます。
脇下、脚の付け根、腹側は目が不揃いで商業価値は低いです。
おおよそ、スーツに合わせるようなフォーマルな革製品を作る場合は背側のみを使います。
一枚の革のおおよそ7割ぐらい使い、あとは廃棄します。
その中でもエルメスは最も美しいとされる腰の部分を使います。 当然、歩留まり(使える部分の割合)は悪いから高価になります。
商業価値が高いからと言って必ずそれがよいとは言えないが、革選びの際は参考にされたいです。
グローブ
寒いですね、、
クリスマスシーズンの温かい雰囲気がありがたいです。
とはいえ手足の先、末端部分は凍るよう、、
ガチガチに防寒しなければ動きません。
足は靴があるのでそれほどではないですが、手先ですよね。
手袋されてますか?
画像出典:ISETAN mens net https://www.imn.jp
スーツを着て、コートやダウンを羽織って、手袋をはめる。
断然革製品です。
革手袋はオシャレ、暖かい、丈夫、静電気も起きにくい、素晴らしいですよね。
スーツスタイルと相性良く、鞄にも合わせやすい。
防寒面は言うことなしです。
耐久性も抜群。
冬場の乾燥シーズンで気になる静電気は、伝導性のある革が逃がしてくれます。
手にはめない場合は、コートの胸ポケットへお洒落インしましょう。
手袋サイズはすっぽり入ります。
他素材と比べると少し値が張りますが、それだけの価値がありますよね。
手袋はちょっとダサいイメージがあるかもしれませんが、使い方次第です。
それさえもかっこよく見えてしまう着こなしで、楽しみましょう。
クラッチバッグ
現代において、メンズレディース共に定番であるクラッチバッグ。
スクールからビジネスまで用途は幅広く、サイズもコンパクトで持ち運び易く人気ですね。
そもそもクラッチバッグは女性用バッグとして、化粧品やその他アイテムを入れ持ち運ぶため作られたもの。
女性用バッグは基本的にショルダーやハンドバッグのように紐がついていますが、クラッチバッグにはついていないのでコンパクトなんですね。
小物を入れるのにすごく便利でした。
そのクラッチが時代と共に変化していき、メンズバッグとしても使用できるようアレンジされてこうして今現在世に出回っています。
ひと昔前までは、メンズ用ビジネスバッグでいうところのセカンドバッグがこれにあたりますが、要はそのセカンドバッグが現代風になったのがクラッチバッグです。
ただ世間の認識として、若者が持つバッグ、ちょっと女々しい感じがする、といった印象を持つ方は多いです。
果たしていい大人が使用しても良いものか、、
良いんです、むしろ一つはご用意いただきたいバッグです。
ちょっとしたお出かけからビジネスまで、実際ものすごく活躍します。
そのサイズ感からアクセサリーの役目も果たすほど。
腕時計やカフリンクスの様に、男性が身に付ける数少ないアクセサリーの仲間入りをしたと言ってもいいのではないでしょうか。
素材、色柄、サイズ感、バリエーションも豊富です。
選ぶ楽しさも出てきます。
あまりに数が多いと悩みますが、その場合最も拘るべきは素材でしょう。
存在感が違います。
corvoでも、新作クラッチバッグを発表予定。
素材に拘り、手に持つ感触、見た目共にハイクオリティを実現しました。
軽く、コンパクトであるにも拘わらずインパクトのある仕上りになっております。
最後になりますが、男のアイテムは質が語るもの。
目の肥えた皆様なら、きっといいバッグと巡り合えることでしょう。
カフス
カフリンクス。
ご存知の通り、ドレスシャツの袖口を留める為使用するものです。
皆様は使用していますか?
カフリンクスの起源は、ドレスシャツの生まれた16世紀のフランスです。
当時はシャツの袖口を留める紐やリボンのようなものがあったのですが、それが現在のカフスの前身と言われています。
袖をしっかり留める為、実用性が重視されていましたが、先の時代にさらに装飾性を求めるようになりました。
身に付けるもので富や権力を示したので、より豪華に華やかな装飾がなされていたと言われます。
カフスでいえば、それはもう宝石です。
現代ではそれこそピンからキリまで様々出回っていますが、安物は止めておいた方がいいでしょう。
選ぶにはセンスや知識の問われるアイテムです。
男性に許された数少ないアクセサリーですから、身に付けるにあたってしっかり拘りたいところ。
ただ、カフス拘るには外見と中身も重要点。
高品質のスーツ、それに伴う品格、これらが揃って初めてカフスは輝きます。
と、偉そうなことを言っておりますが、私はまだまだカフスの似合う男にはほど遠く、、、
ですから「こうあるべきです」とお伝えするのみ。
男ならかっこよくいきたいですよね。
ちなみに、カフスを付けるとフォーマル感が増すと思ってらっしゃる方を見ますが、そうではありません。
フォーマルの場でカフスを付けるので、そこからのイメージでしょう。
スーツ、シャツ、靴、鞄、総合して出来上がった自分のスタイル、そこに加えるカフスがあれば人生もっと輝くはずです。
是非もっと洒落者になっていきましょう。
ショルダー
スーツの肩部分、ここはいくつか種類があります。
ロープドショルダー、ナチュラルショルダー、マニカカミーチャ。
ロープドショルダーは見た目で分かり易く、肩先が盛り上がっています。
ロープの様に見えることからロープドショルダーと名づけられました。
生地を多くいせ込んでいるため、可動域が広いですね。
ブリティッシュスタイルによく合わせられる仕様。
選択できるお店は少なくなってきている現在。
貫禄や威厳も出るので、オススメです。
ナチュラルショルダーは一般的に最も広く使われている仕様。
その名の通り自然な肩線を描き、見た目に特徴は特にありません。
アメトラスタイルによく合わせられていましたね。
ジャケットでも基本こちらの仕様になります。
肩パットがあまり使われず、柔らかい印象に。
マニカカミーチャは、イタリアはナポリスタイルでよく使われる仕様です。
その名はシャツ袖を意味し、肩パッドや綿を使用しません。
生地をいせ込んでギャザーを入れます。
その見た目から雨降り袖とも呼ばれ、軽い感触から春夏用のスーツやジャケットでよく見られます。
中々普段目にする機会がないかと思いますが、仕立てるなら選択肢の一つに入れておきたいですね。
それぞれ好みも分かれますし、テイストも変わります。
フルオーダーならロープドを選択したいところですが、シーンによっても良し悪しがありますから、Corvoでお仕立てをお考えの際にはいろいろとお伺いしながら進めていきますね。