2019年3月
夏のドレスシャツ
皆さん花粉は大丈夫ですか?
例年に比べ今年は多い気がします。
今までで一番、、某ワインみたいです。
しかし春の訪れ次は夏、暖かくなってもきましたね。
コートはそろそろ出番がなくなってくるところ、しまい込んでいる方も多いのでは。
かわりに薄手のジャケットやシャツの需要が増えてきます。
今年の夏も暑いでしょうから、対策としてシャツは拘っていただきたいところです。
定番ではリネン混の生地、クールマックス、粗目の綿100。
逆にポリエステル混は避けられることが多いです。
ただ近年では機能性の高いものがあります。
吸水速乾に優れた生地。
人は冬場でも知らず知らずのうちに汗をかいています。
夏場だと当然比ではないですね。
額から滴り落ちるほどの汗をかくと不快感があります。
そこでクールマックス吸水速乾。
体感結構変わります。
実際に着てみて違いを感じることは、物事を理解し納得する手助けとなります。
働き方や拘りにもよりますが、気になる方は是非。
一度自分に合った素材を見つけてしまうと中々離れられない部分はありますが、新たな発見があるかもしれません。
シャツにこだわる。④
今日でこの「シャツにこだわる」を終わりにします。
高いシャツと安いシャツの違い。
初めは数千円のパターンオーダーのシャツで良いと思います。
サイズと襟型があっているだけでスーツがぐっと引き立ちます。
普段きているスーツの最低1割、欲を言えば2割、シャツにお金をかけることができたらより良いでしょう。
良いシャツは着た人にしかわからないものがあります。
価格の差は生地と縫製です。 シャツは本来、下着でした。
前と後ろが長いのは、前と後ろをボタンで留めて陰部を包んでいた名残です。(嘘じゃありません。)
男性の大事な部分に触れてたもの、ですので肌触りは重要です。
今ではインナーを着てシャツを着る方が大半ですが、本来は着ないのが正式です。
僕は、高温多湿の日本ではインナーを着ることオススメします。
肌触りの良い生地とは糸が細く、本数をしっかり使ったものです。
残念ながら日本では番手表記(高ければ細い糸)を上げて、糸の本数を減らした生地が多々出回っています。
「綿百パーセントはアイロンがかけにくい。」 は嘘です。
糸の本数がしっかり打ち込んである生地はハリがあり、形状記憶とまではいきませんがノンアイロンでも問題なく着れます。
スーツ生地でも同じスーパー120でも値段が違う場合には、この原理があります。
縫製については長くなるのでまたの機会に。
シャツにこだわる③
シャツってスーツに比べ安く、原価率が高く、あまり儲かる商品ではありません。
ジャケットを採寸するのとほとんど手間も変わらない。
だから、日本の供給側(仕立屋)はシャツを押さないのか、と一人考えています。
仕立屋でシャツを勧められたらよほど暇か、良心的な仕立屋と考えてください。(笑)
また消費者側からすれば、2~3年で使い捨てる、消耗品だととらえられていますしね。
シャツ専門の仕立屋って神戸に一軒、この間、雑誌で見た千葉に一軒しか私は知りません。
シャツに対する意識変化はこれからだと思っています。
シャツって高くても安くても、五枚を使い回した場合、寿命は2~3年です。
シャツの寿命を2年として着用日数は
365日×2年/5=146日
3年なら着用日数は
365日×3年/5=219日
仮に1万5千円のシャツならば一日当たりおおよそ70~100円です。 高いか、安いかは主観ですが、私は安いと思います。
このブログを見ているという時点でスーツに興味がおありだと思います。 スーツをより際立たせためにもシャツに投資されてみてはいかがでしょうか?
シャツにこだわる②
スーツに拘るというのは仕事に対する姿勢とエッセーを見つけました。
「スーツなんてただの仕事の時に着る物。」 とみなして、学生服や制服のように見ていたらスーツに対する意識なんて上がりませんよね。
仕事にまじめな人ほどスーツに拘ってますよね。
有名どころでは、スティーブ・ジョブズ氏、孫正義さんも普段はラフなイメージでも、200万クラスのスーツを着るとか。
逆にスーツに拘りを持っていると、仕事に打ち込む姿勢も変わってくるから不思議です。
私なんて「スーツが上がった日」なんて仕事場に行ってお客さんやスタッフにスーツを見てもらいたくなります。(ただ、見せびらかしているような。)
三月、これから社会人になる方、仕事に打ち込みたいという方にこそ、スーツに拘ってもらいたいですね。
「馬子にも衣装」は嘘でもないと感じますね。
前置きが長くなりましたが、スーツスタイルはネクタイ、シャツ、ベルト、革靴、鞄の総和で成り立つものです。
スーツとシャツの相性。 これは意外にも見落とされがちです。
販売員でもスーツとシャツの相性を考えて襟型、ポケットの有無、カフス、前立、背のタックの形状を語れる人は少ないです。
シャツには絶対的なタブーがあります。
スリーピースならポケットは無しが良いでしょう。
スーツは本来スリーピースでした。シャツのポケットは2ピースで着られるようになってつけられたものだからです。
クレリック(襟のみ白い物)とボタンダウン。
スリーピースにボタンダウン。(これは、良しとする人もいます)
スーツのゴージとシャツの襟のおさまりってスーツスタイルの表情で最も大事な部分です。
「スーツに着られてる。」といわれる方はシャツの襟選びが間違っているからのことが多いです。
顔・首、シャツ、ジャケット。
顔・首とジャケットの接続がうまくいかないので顔、スーツが浮いてしまうのです。
具体的な簡単な相性を述べると
ゴージの比較的高いイタリア系のスーツなら
襟型は開き気味、前立ては裏前立、全体のフィット感はタイト。
ゴージの比較的低いイギリス系のスーツなら
襟型は若干閉じ気味、前立ては表前、シルエットはボックス型で少しゆったり。
かなり簡略化してますので、実際にシャツ選びをする場合は、スーツそれぞれの形を見たほうがよいでしょう。
シャツにこだわる。①
10万のスーツを仕立てたなら、シャツはオーダーで一万出してほしいです。
いきなりこんなことを書くと、「商売気が多い奴だな」と思われそうですが。(笑)
良いシャツとは何か。 生地の良し悪し、縫製などなどございます。 第一は体にフィットすることです。
第二はスーツとの相性を考える。 第三、第四に生地、縫製と考えます。 体にフィットするについて今日は書きます。
仕立てたスーツの袖丈は手首のぐりぐりまでが標準です。 ジャケットから1㎝前後シャツがのぞくのが基本です。 昔はシャツは消耗品、ジャケットは一生物と捉えられていた時代の、ジャケットが汚れないようにした名残です。
ジャケットからシャツ袖がのぞかないのはスーツスタイルとしていただけませんね。また出すぎも不格好ですね。
また、短い物はパンツからシャツの裾が出やすく、不都合ですね。
(僕は胴体が長く、先生にわざとシャツを出していると疑いをかけられ、学生時代から先生と一緒にテーラーで安いオーダーシャツを買ってました。)
首がぶかぶかなシャツを着ていたらスーツの魅力は半減しますね。
「ジャケットを脱がなければシャツなんて見えやしない!」 背中、脇にあまりのあるシャツを着ると、ジャケットにシャツの皺が出ます。
昔のように、ゆったり目で、重い生地のスーツならばそんな問題もないのですが、現代のタイトで、軽量な生地ではシャツのシワは意外に天敵です。