フルオーダーシャツのススメ
突き詰めればスーツはオーダーという方は、多数派ですが、シャツに関しては少数派にかんじます。
お金の問題で既製のシャツという方もいるとは思いますが、当店でもスーツより受注が少ないのが現状です。
あとは百貨店の仕立て券をもらうからシャツは百貨店で、という方も多いです。 こだわり派はインポート物を購入するという方も多いですね。
インポートブランド、特にイタリア物のシャツは襟型が非常に綺麗です。
インポート物と国産の違いは襟のロール。
日本のシャツブランドの物は直線的なものが多いです。
コルヴォのシャツは、そうした雰囲気を忠実に型に落とし込んでいます。
曲がっている部分を縫うというのは、想像以上に職人の腕が必要かつ、生産効率が落ちます。
なので、ひと手間加えることでグッとかっこよくなるのはわかっていても工賃の関係で、ロールはやりたがないのでしょう。
このS字カーブ。 このS字が襟先がスーツの襟に乗らないようになるのです。
襟先がスーツの襟に乗るというのはナポリでは抜け感を出すためにあえての場合もありますが、日本では気にされる方が多いです。
自然なロールを楽しむために、こだわり派は成形用のカラーキーパーを抜く人は多いです。
またスナップ釦、ボタンダウンは襟の自然なロールを消すので嫌という方も多いです。
私は首が太く短く、鎖骨が張っているので乗ってしまうことがあります。(笑)
対応としては襟先を長くすることですが、バランスが悪くなるのでやっていません。
通常体型の方なら大丈夫ですのでご安心ください。
こうして改めて拡大してみるとわずかに曲線部が非常に多いです。
こうした小さな手間が出来栄えを左右し、着た時の印象に大きく影響を与えます。
あと、良いシャツは立体的にできているので非常にアイロンがかけにくい。
奥様がアイロンをかけるという場合、コルヴォのシャツを購入すると奥様に迷惑をかけるかもしれませんね。(笑)
ちなみにコルヴォのシャツは非常にミシンの縫い目が細かい。
これは日本人ならではの手仕事のなせる職人技。 コバ、淵ギリギリに施されたステッチは高級シャツの証ですがここまでのものはインポートもでも、お見かけません。
お値段も国産生地で2万、インポート生地で3万程度で、インポート物より2~3割安い程度ですが、ここぞの一着はインポート物の模倣ではない国産シャツの魅力を是非体験いただきたいです。
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