スラントポケット
Corvoでは無料オプションのひとつとして、ジャケットの腰ポケットを
スラントポケットに変更することができます。
「スラントポケットってどういう意味があるの?」とご質問をいただく事があるので
今回はジャケットの腰ポケットデザインについてお話しします。
スラントポケットとは、通常裾と平行になっている口を斜めにしているポケットのことです。
元々は乗馬用ジャケットに取り入れられていて、馬に乗っているときは前傾姿勢になるため
ポケットの口は斜めの方が手を入れやすく、また中の物が落ちにくいことから生まれました。
既製品では少し珍しく、オーダーのときは必ずスラントポケットにする、という方も
多くいらっしゃいます。
英国調の、ウエストがシェイプされたスーツに合わせると、立体感が出てより強調されるため
スマートでスタイリッシュな印象にしてくれます。
角度が2~3センチであれば、お仕事用でもさりげなくお洒落を取り入れられます。
ちなみに、高級感が出るという点でいつもサイドベンツをおすすめしているのですが
乗馬、アクティブ、スポーティーな印象が共通するセンターベントを合わせるというのもなかなか通。
また、英国スーツでスラントポケットとも相性の良いチェンジポケットというオプションもあります。
チェンジポケットは右の腰ポケットの上につけられる小さなポケットで
小銭を入れるために作られたと言われますが、スーツの場合実際には使いません。
こちらもウエスト位置にアクセントとなることで重心が上がり
足が長く見える、スタイルアップの効果があります。
スラントポケットが合わない場合というと、起源が乗馬であることから
アクティブな印象を与えるため、タキシードなどフォーマルなスーツには合わせません。
短めの着丈の場合も、英国調のスタイルから離れてしまうことと
物理的にバランスが崩れてしまうためにおすすめはできません。
オーダーをする以上、体に合ってかつスタイルをよく見せたいものですが
シルエットには流行り廃りがどうしてもあります。
新しい時代に流されない硬派な歴史と、さりげない遊び心を入れてみるのはいかがでしょうか。
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