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コラム

コルヴォの定番商品

コルヴォの定番商品といえばロロ・ピアーナの「タスマニア」「ウィッシュ」。

「タスマニア」「ウィッシュ」はビジネス使い用です。

「タスマニア」はスーパー150、「ウィッシュ」はスーパー170の原毛を使用しています。

一部に「スーパー150以上は普段使いできない」という方もいますが、実際に着用してみるとその耐久性に驚きます。

一部原毛のスーパー表示を上げるため糸の本数を減らし織った粗悪な生地のせいで、「スーパー表記の高い生地は弱い」とのイメージが一般についたと思います。

そういえば最近、「スーパー表記」についてあまり聞かなくなりましたね。

柄行でいえば「タスマニア」は多様性に富み全面的にお客様の好みをカバーしますが、「ウィッシュ」は抑え気味で慎み深い柄が目立ちます。

最近の私の好みでは素材感で違いを見せる、「ウィッシュ」です。

カシミヤと同等の細い原毛は美しい、自然な光沢があり、特に無地などではその存在感が他の生地のスーツとは段違いです。

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相応の装い

明治時代、井上馨は外国の国賓を招くために「鹿鳴館」を建設しました。

西欧文化が日本に持ち込まれ間もない日本人の、ダンス、エチケットは拙いものだったといわれています。

当時は、内外から極端な西洋化に批判があったようですが「もてなしの心」があったと思います。

特に西欧では装いはその人の所属する組織、立ち位置、クラスを示すアイコンとなる場合があります。(ネクタイの柄など)

日本では上級職、上場企業の役員につく方が量販店のスーツ、ボタンの色がカラフルなシャツを着ていたりします。時には服装が質素であることをもてはやす傾向があります。

司馬遼太郎の「坂の上の雲」でも有名な明治の名将、秋山好古、秋山真之兄弟は身なりに頓着せずいつも汚れた格好をしていたといわれています。時には人目もはばからず「おなら」をしたとも。

確かに「読み物」として天才の奇行というのはおもしろくもあり、その自由奔放なふるまいに憧れに似た感情を持たせます。

実際に真珠湾攻撃の作戦計画者の一人、黒島亀人参謀は秋山真之を真似、風呂に入らず、半裸で三日間、自室にこもったなどの追従者も現れます。

経済界では本田宗一郎は皇居での親授式に白いつなぎをきて出席しようとした。

アップルの創業者の一人、スティーブ・ジョブズ氏もタートルネックにジーンズとニューバランスのスニーカーという決まったい出立ちでしたね。例にもれずジョブズ氏も若いころは着のみ着のまま、風呂にも入らずに社内を歩いた、便器で足を洗うなどの奇行癖があったようです。

これらはずば抜けた能力、強烈なカリスマ性を持つキャラクターに許された振る舞いですね。

やはりは服装というのは相手をもてなす意味合いを持っていて、自分の所属する団体、立ち位を表し相手に自分を知らせるツールでもあります。

特に上級職につく方にはやはりそれ相応の装いをしていただきたいですね。

スーツはファッション

「男性のスーツ姿は二割増しでかっこよく見える」と女性たちは言いますよね。

スーツは男性を示すアイコンと同時にファッションとしても受け入れられるようになっています。

もともと、スーツは黒に近いチャコールグレー、ネイビーの生地で仕立てるのが基本でした。

スーツは軍服からの出自から制服としての色を濃く残していました。

そこにアンチテーゼする新興ブランドがありました。

第二次世界大戦後の1945年のローマに創業した「ブリオーニ」です。

「ブリオーニ」といえばイタリアスーツの代表ブランドです。

「ブリオーニ」は英国のスーツはフォーマル過ぎると考えていました。「孔雀のような装い」といわれるように、それまでのダーク色の多いスーツ地に対し「ベージュ」「明るいグレー、ブルー」などを大胆に取り入れスーツ業界に新しい風を吹き込みました。

ちなみに1952年史上初の男性のファッションショーを開いたのは「ブリオーニ」です。

近年のオーダースーツブームは日本でもスーツをファッションとして楽しむ文化の萌芽になればと思います。

 

汗対策

 

日に日に暖かくなり、これからの季節、汗をかくことも。

 

スーツにとって汗は大敵ですね。

「スーツ好き」でしたら暑くともスーツを着ていたいですよね。(笑)

 

通常、クリーニングは油性溶剤でのドライクリーニングとなりますので、油性の汚れ(油、皮脂など)は落ちても水溶性の汚れ(汗、尿など)は落ちません。

 

当店では水洗いクリーニング店の取扱店でありますが、お値段が張るとのお声をしばし頂戴することが。

 

街のクリーニング店でもドライクリーニングに水溶性の洗剤を混ぜた、500円程度プラスで「汗抜き」を受けているところもあります。

 

しかし、どんなに高級なクリーニングでも例外なく「洗う」という行為はスーツにダメージを与えます。クリーニングに出す回数は極力抑えていただくことがスーツを長持ちさせるコツです。

 

因みにドライクリーニングがなかった時代はチョークみたいなもので汚れた箇所を塗っていたとか。

 

私は特に大きな汚れがないようでしたら、夏物ならシーズン中に一回、シーズンオフに一回の計二回。冬物ならシーズンオフに一回ぐらいの頻度です。

 

ジャケットもさることながら、パンツは直接肌に触れるので特に汗が染み込みやすいです。

 

シャツの下に肌着を身に付けるかはよく議論されるところでありますが、私は汗っかきなのでシャツ一枚では汗を吸ってくれないので私は肌着を身に付ける派です。

 

また、昔は夏用スーツのステテコを履いてパンツに汗が移るのを防いでいました。(当時は綿素材でしたので暑かったことでしょう。)

 

最近ではユニクロの東レの繊維素材を使った「エアリズム」という商品で通気性、速乾性に優れた商品も出ています。一度、お試し下さい。

モデル

オーダースーツというと一括りにされてしまう感が有るので、今回はモデルについてのご紹介をさせていただきます。

 

エントリーモデルとしての「マスターゲージ」。

受注量が多いのは「マスターゲージ」です。

「くせ」のないスタイルで普遍的スタイルである。

豊富な仕様選択により、選択によって違った表情を楽しめるのが大きな特徴である。

 

主にスーツの王道を歩む「ブリオーニ」の系統を受け継いでいるのが「マスターゲージ」です。

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ハイエンドモデルとしての「奉文」。

男性としてのセクシャルを前面に押し出した、「セクシー」かつ「遊び気」のあるスタイルである。

他のスーツとは一線を画す。細身で、着る人を選ぶ特徴がある。

 

「トム・フォード」などのセクシャルなデザイナーズブランドのスーツの系統を受け継ぐのが「奉文」です。

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どちらに優劣があるというわけではありません。

 

「奉文」は男性用のドレスとでも言いましょうか。パーティーシーン、食事会、休日にパートナーとホテルで食事というときにも重宝します。深いVゾーンは、ジャケット感覚でチーフを挿してノータイで着用という選択も有です。

 

「マスターゲージ」にはビジネスシーンならどんなクラスの人と会う時でも恥じないフォーマル性が有ります。こちらは逆にノータイだと間の抜けた感が有ります。

そのかわりタイドアップした場合のフォーマル感は「奉文」に比べるべくもありません。

2015~のトレンド

2009年から2014年までのトレンドは黒を基調とした「カジュアル」と言われています。

2015年からのトレンドはアースカラー、エコロジーカラーを基調とした「エレガンス」と言われています。

アースカラーやエコロジーカラーとは自然に存在する色の事です。木の緑、土の茶色、空の青、雲の白、砂のベージュなどのの色を指します。

「エレガンス」というのはスーツ、テーラードジャケットなどの畏まったアイテム、重衣料などを指します。景気がいいと「エレガンス」「暖色」が流行るというのはアパレルでは決まっています。

簡単に申しますと、茶系や緑などのちょっと薄い色味のスーツ、ジャケットの時代が来るということです。ちょっと乱暴ないいかでしたお許しを。

この流れでチーフ、カフス釦も流行ることでしょう。

カジュアル化でスーツが単にユニフォームとみなされる向きからファッションととらえてもらえることにスーツ業に携わる者としては期待してしまいます。

 

 

カフス釦のすすめ②

前回に引き続き、カフス釦について。

本来はシングルカフスにカフス釦で留めるもの(別名テニスカフス)からダブルカフスはもともと芯地の無かった時代に袖を二枚折にして強度をもたせたのが始まりと言われています。

私がスーツ業を開業した4年ほど前は、若干カフス釦が流行っていたので、ダブルカフスでシャツを誂える方が多かったです。今は全体の注文数の2~5%ほどといった感じですか。

昔から「ダブルカフスはオーダーメイドの象徴」と言われ誂えシャツであることを示すアイコンでありました。

ダブルカフスにする際は芯地は柔らかいものを使った方が袖に馴染みが良いのでお勧めさせていただいています。

英国スタイル、北イタリアにはカフス釦は割と馴染みがあるので、また人気が出るかもしれません。

神戸店の支配人の竹村君は「ダンヒル」に所属していたのでカフス釦について知識があります。相談してみると良い提案をしてくれるでしょう。

バルベラの生地や、ロロ・ピアーナで仕立てた貫録のあるスーツを着られる方でしたらカフス釦には是非挑戦していただきたいですね。

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(出典http://www.3bijoux.com)

 

 

カフス釦のすすめ①

最近は下火の「カフス」をするなど人と違うアイテムを取り入れる。

うまく取り入れるとぐっとスーツに「風格」がプラスされるのが「カフス釦」です。

正直なところカフスは「にわか仕込み」で取り入れてしまうと、なんだか浮いてしまうことも。。。悪く言えば「悪目立ち」になってしまうことも。

既製シャツにみられるような袖のボタン側に穴もあり、ボタン留めもカフスボタン留めもできるなんてものにカフスを合わせるのはエレガントとは言えません。

やはりカフスは貴族社会の中で生まれたもの「どちらでもお使いいただけます」というシャツに合わせるのは、感覚的に合わないものです。

カフス釦をされるのであればダブルカフスにされるべきでしょう。

つけるのは面倒、シャツもそれ用に誂えなくてはならない、しかし貴族社会で生まれた故の「風格」がカフス釦にはあります。

また光沢の強い、装飾が派手なものは「金満」的で、如何にもという感じで…いい塩梅というのが難しく難易度の高いのが「カフス釦」です。

「カフス釦」が敬遠される理由は、そこが一番大きな理由でしょう。

そこでお勧めのが「アンティーク」の「カフス釦」です。

光沢が年月を経て落ち、いい意味での退廃的な印象があり、「悪目立ち」せず、しっくりなじみます。

ちなみにチェーン式のカフス釦は自分ではつけにくいのは貴族が使用人に付けてもらっていた時の名残です。

言わゆる社会的地位の高い人の象徴ともいえます。

それゆえに「風格」をプラスするにはうってつけのアイテムです。

またカフスを見せるためにジャケットの袖の切込みを斜めにする。袖丈を短めにするなど。「カフス釦」の好事家が好んでする仕様です。

雑感

4,5年前から「イギリス柄をイタリア仕立て」と言われています。現在も大きな流行から行くと、柄は割とはっきり目の英国調が主流のようです。

生地は英国生地、または英国調の柄のイタリア生地、仕立てはイタリア調の柔らかなものがいまのトレンドです。

巷ではモダンブリティッシュと呼ぶようです。(単に伝統的な北イタリアのスーツの気もしますが…)

昨年、開催のピッティ(メンズ最大の見本市)は大き目のチェックがまたも多くのブランドから提案されていたとか。

普段、チェックを買わない方にとって選ばれる柄の多様性につながるいいきっかけになったのではと思います。

反面、ドレスコードが緩くなり、英国調のかっちりしたスタイルはもう戻ってこないのかと、思ってしまいます。

昔は一着30万などが普通で、給与の何か月分で背広を買うといった時代。

今は違い既製服、仕立て服問わず値段が手ごろの物の普及でスーツを何着も買える時代になりスーツをファッションとして楽しめるのはいい時代だと思います。

各評論家、服好きが「今のサラリーマンはスーツを知らない」と着こなしについて酷評します。

スーツ業界の大先輩のお話では「昔は選択肢がなかった、シャツといえば白か青、靴も紐の黒靴、ネクタイも無地、着こなしのルールを知っていたとかじゃない、単にそれしかなかった。今の人の方が良く知っている」と。

変に懐古主義ぶるスーツファッション業界に身を置くものとして、またその一人である私は、「一理ある」と妙に納得させられます。

 

久々の更新

ホームページがリニュアルされて操作になれず、悪戦苦闘しながらの更新です。

最近は「Corvo」といえば「ロロ・ピアーナ」というイメージが定着いてきているのを感じます。

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新作ファブリックを含め今季も入荷致しました。

今季の「タスマニア」は質感を活かしつつ、よりシワに強く使い勝手を重視たのこと。

お客様に説明として、ロロピアーナ社の業者向けの説明文を引用させていただきます。

   〝ロロ・ピアーナ社は商品を開発し市場に送り出す際に、まず消費者のニーズについて考えます。それは着心地、軽さ、耐久性、そして美しさです。その全てを最高のレベルで可能にした服地...それが「TASMANIAN(タスマニアン)」です。

  「TASMANIAN」の名称は、オーストラリアの南東に位置するタスマニア島に由来します。この島の気候は非常に良質なウールが採れるサクソン系メリノ種の羊の飼育に大変適しています。ロロ・ピアーナはこの羊毛を「TASMANIAN」の素材として選びました。

  ロロ・ピアーナは毎年の競売でこのタスマニア産メリノ・ウールの中でも「スーパー150's」と呼ばれる16.0ミクロンの極めて上質の羊毛繊維を買付け、ロロ・ピアーナの最新テクノロジーをもって極細の糸にして織り上げたものが「TASMANIAN」です。

  「TASMANIAN」の前身としてロロ・ピアーナでは「プリースト クロス」(聖職者の服地)を製造しており、この極上のウールから作られた服地は、格別の品質と着心地で高い評価を受けました。この「プリースト クロス」の特長は一般消費者のニーズそのものであり、「プリースト クロス」に少量の目付けを加え「TASMANIAN」が誕生したのです。「TASMANIAN」は一年を通じて10ヶ月は着用に適している服地ですが、冬の最も寒い時期も着用したいという要望に応えて「ウィンター タスマニアン(R)」も開発されました。「TASMANIAN」は1mあたり約250gです。                

  「TASMANIAN」には伝統と実績による高品質のイメージに加えて、様々な特長があります。持続的な水分発散作用がある為、高級な質感が損なわれません。緻密に交差した繊維の中には空気が閉じ込められて、程よい断熱効果があります。また極細の羊毛繊維の使用により、太い繊維の糸で作られた普通の重い服地の場合よりも繊維量を多く用いることになり、耐久性と‘しわ’になりにくい長所が得られます。更にロロ・ピアーナならではの織りと色は、ファッション性の高い仕立てに見合うスタイルまでも兼ね備えています。これらは自社による厳しい品質管理と一貫生産体制によってのみ為し得ることです。

  「TASMANIAN」は国際的に商標登録がされています。世界の著名。なデザイナーや一流アパレルメーカー、テーラーにこよなく愛されている「TASMANIAN」は、ロロ・ピアーナの代名詞ともなっています。”

 

是非にご来店の程、お待ち申し上げます。

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