ホーム>コルヴォ名古屋・大阪ブログ>2012年3月

2012年3月

LEONを読んで~シャツの流行~

 休日の水曜日は二週間に一回は必ず店舗に訪れ徹底的に床掃除をします。
 
 最近は床が糸くずや泥でよく汚れています。特に生地を選ばれる際にバンチから出る糸くずがすごいです。オープン当初はお客様になかなか来ていただけず、綺麗なままだったんですが。掃除し甲斐があります。
 
 なんだかんだで春夏ものオーダーも動き出し、ご来店されるお客様も増えてきました。クールビズの影響でオーダースーツの受注も減るかなと思っていたらオーダーはオーダースーツばかりです。しかし、スリーピースのオーダーがなくなりツーパンツで頼まれる方が多いのはやはりオーダースーツ屋ならではの季節感ですね。
 
 そんな、こんなで勉強がてら「LEON」を読んで(見て)いたのですが、印象としてスーツの特集が多いですね。なんだかスーツの特集やジャッケトの特集は多いのですがシャツの特集と言うのは少ないですね。単価が安いからあまり宣伝されていないのかなっと勝手に推測していますが。
 
 勝手にスーツに合わせたシャツの印象について書いてみます。私の見た感じ襟越しが高く、襟が大きいものが多いですね。それと生地は無地の物が多いです。
 
 また襟の開きも大きいものが多いです。実は襟の型にレギュラー、セミワイド、ワイドというのは時代の流行で開きの具合に左右されます。その時代の一般的、開きを基準としレギュラーと定義します。古い型を使っているところのセミワイドは今のレギュラーぐらいの開きの場合があります。
 
 剣先は8.8、襟越し4.5㎝が今の流行です。もともとイタリアのシャツは無地で、襟が大きいものが多いです。LEONはイタリア人のジローラモさんを表紙モデルに起用しているのでイタリア系のファッションが多いですね。

オーダースーツに似合うオーダーシャツを

昨日に引き続きシャツの話題なんですが、大体のオーダースーツ店にはオーダーシャツって取り扱っていますよね。
 
 経営側から見れば、比較的単価の安いので客寄せって意味でおいてある場合がほとんどです。また、オーダースーツを注文する際に売れたら売れたで客単価をあげるためのものなんです。だから、あまり利益はないんです。(余計なことブログで書くなと同業の方にいわれてしまいそうなんですが)
 
 ですので販売するほうもあまりシャツを売り出すのに意欲がないというか、販売員の方も知識不足というか勉強不足の人が多いですね。オーダースーツを売るからには、それをより引き立てるシャツが必要なのにまったく嘆かわしいことです。
 
 ちょっとここで恥をおひとつ、オックスフォードという織り方があります。夏向けで通気性がよく、汗をかいても下着を着なくても肌がすけることはありません。また、この生地はボタンダウンと相性がいいです。オックスフォーウドというのは耐久性もありますのでもともとスポーツ用のシャツから派生したボタンダウンとあわせられることが多かったからです。
 
 実はボタンダウンってアメリカ生まれでアメリカを代表するシャツなんですがイタリア人が意外にも好んで着るんです。
 
 イタリアファッションって日本ではその地位を確立していますが意外にもイタリア人の中ではアメリカ、イギリスに対する憧れが強いとか。どこのお国も自国のファッションのみならず、文化の尊さには気づきにくいものかもしれませんね。
 
 何度もブログで紹介するようにシャツは重要なものです。よいサルトリア、テーラーは自分たちの売り出すオーダースーツにどんな形、サイズ感のシャツ、またネクタイが似合うか熟知しています。
 
 当然、私もどんなシャツ、ネクタイがCorvoのオーダースーツ、ジャケットに似合うか知っています。
 
 その店が本当に売り出すオーダースーツに責任を持っているか測るにはシャツについて聞いてみるといいかもしれませんね。
 
 高級セレクトショップの販売員の方ならシャツのみならず鞄、靴、ベルト、時計の相性までご存知でしょう。残念ながら私はまだその域に達してはいません。

オーダーシャツもやっています!

 Corvoはオーダースーツ・シャツ専門店ですのでオーダーシャツも取り扱っています。
 
 今更ながらのなのですが、最近は電話での問い合わせで「オーダースーツ以外にもシャツのオーダーってやっているんですか?」とか、店の前を通られ入ってこられた一見のお客様、何度か来店されたお客様にまで「オーダーシャツってやってたの?」なんて言われることが多いです。
 
 電話での問い合わせで聞かれるのはいいのですが来店されるお客様に聞かれるとは「ディスプレーが悪いのかな?」と反省も交えてオーダーシャツを今日はアピールします。
 
 スーツスタイルと言うのは全体のバランスです。スーツ、ネクタイ、シャツ、ベルトどれか欠けてもいけません。オーダースーツを生かすも殺すもシャツ次第です。
 
 ジャケットの袖丈も適正な長さで仕立てられたシャツを着用の場合に1cmから2㎝前後のぞくようにしています。シャツの袖丈は釦を外した状態で親指の付け根ぐらいの長さのシャツを着用していただきたいです。(袖丈は好みによって若干異なります。できれば採寸の際はいつも着用されているシャツでお越しください。)
 
 オーダースーツをご注文の際にはそれに似合うシャツを買われて行く方も多いですね。明らかに体のサイズに合っていないシャツを着用の方にはオーダーシャツをお勧めしているのですが、「ここの店員、商売っ気が強すぎると敬遠されないかなぁ」と思い、なかなか言い出しずらいのですが。
 
 Corvoのオーダースーツは少し襟が開き気味のセミワイドという襟型が合います。イタリア調のゴージの高いスーツにはセミワイドがいいです。また流行で襟の大きなものが多いですね。これはスーツにも言える傾向ですね。
 
 Corvoでは国産生地の最高峰のロイヤルカルビアンコットン、イタリアブランド生地をはじめとしインポート生地、メンテナンスの楽な形状安定シャツなど多くの生地を取り揃えています。
 
 先日、今季の生地がたくさん、入ってきました。クールビズを意識してか、カジュアル感の強いシャツ生地が多いですね。
 
  また、近日中に新たにフルオーダーラインのオーダーシャツを始めます。Corvoはオーダースーツだけではありません、シャツにも力を入れていますのでよろしくお願いします。(笑)
 
 ディスプレーも早速、変えてみます。

おすすめの生地が出揃いました。

 夏物が全て揃いました。
 
 早速シーズン前に「オーダースーツ」を「ジャケット」をという方に生地ブランドと今季の傾向を僭越ながらご紹介させていただきます。
 
 以前、少し紹介させていただいたのですが「ジャケット地」はリネンやシルクを織り込んだものが多いですね。涼しさを追求した強撚糸で織られたものも多く見受けられます。
 
 スーツ地は光沢のあるモヘア混のものが多く、また撥水加工されたものも多く見受けられます。夏物は総じてそうなんですが特にモヘア混は磨耗に弱いのでツーパンツでオーダーされることをお勧めします。オーダースーツなら対応が可能です。
 
 色合いは昨年に引き続き薄い紺がトレンドだとのこと。(紺はスーツの基本色なのでこれをトレンドと言ってものかと思うのですが)
 
 また柄はチェックがよく出るとのこと。チェックはネクタイ、シャツとの相性が難しいのですが、せっかくの流行を楽しむつもりで一着、誂えてみてもいいかもしれません。
 
 また、ネクタイもチェックが流行っていますね。スーツだと着回しが難しいのと「同じスーツを着ている」と周りの目から分かりやすいので敬遠される方はネクタイで流行を取り入れてみてもいいかもしれませんね。
 
 経営上の話になるのですが、やはり新興国の需要増加の影響か仕入れ値が若干上がっていますね。Corvoは経営努力で値上げはいたしませんが今後インポート生地は値上がりしていくのでしょうか?
 
 Corvoの縫製工場からそうしたお話はないのですが。クールビズの影響でオーダースーツは出荷量が減り、ジャケット、パンツの受注が増え生産バランスの関係上、パンツの工賃が上がっているという話も聞きます。

クラシコイタリアとは?

 Corvoもそうなんですが、オーダースーツ屋は「クラシコイタリア」という言葉を好みますよね。「クラシコイタリアスタイル」なんていうパターンがおいてあることも。Corvoのオーダーシャツにも「クラシコイタリア」という型があります。正直、クラシコイタリアの使い方を間違えている気もします。
 
 四、五年前まで意図的にアパレル業界が「クラシコイタリアりブーム」を起こそうとする動きがありました。
 
 既製のスーツよりオーダースーツにその動きが大きく、ゼニア、ロロ ピアーナなどの生地ブランドが一躍有名になったきっかけのように思います。(ブームというほど体感的には感じなかったのは私だけでしょうか?)
 
 「クラシコイタリア」というのは「クラシコイタリア協会」というイタリアを代表する「エルノ」「ブリオーニ」「キートン」などの伝統的ブランドで構成された協会の商品(デザイン、縫製など)の傾向をさします。
 
 もともとは伝統的イタリアブランドの地位の確立のために「クラシコイタリア協会」は結成されました。
 
 また、「クラシコ」とは「伝統」の意味のほかにも「最上級の」「上質の」という意味合いも含まれているそうです。ですので彼らの謳う「クラシコイタリア」というのは最高品質かつ伝統的デザインのものを指します。
 
 厳密には「クラシコイタリア協会」に加盟するブランドの商品しか「クラシコイタリア」とはいえないんですが現在では日本のみならず世界的に伝統的イタリアブランドの傾向と認知されています。
 
 日本では単に伝統的ではなくイタリア調の製品を指すだけの場合もあります。また、日本では「クラシコイタリア」という場合、ナポリ調のデザインが多いです。理由は分かりませんが独特の形、ディテールが消費者に分かりやすかったかもしれません。
 
 ちなみに「クラシコイタリア」と謳っているオーダースーツ屋の型はほんとうに伝統的イタリアのデザインを理解しているのか疑問に思うことが多々あります。

在庫整理で掘り出し物を発見!!

  以前、「現物生地でオーダースーツ初回55000円キャンペーン(現在は68000円)」の生地を工場に返そうと整理していたらチャールズクレイトンsupper150の生地を見つけました。
 
  当店ではバンチ(見本帳)では扱っていないんですが以前、チャールズクレイトンを扱う問屋から頂いた卸値で定価を決めるとオーダースーツで118000円になる代物です。
 
 当店の縫製工場はオーダースーツ以外にも既製スーツの縫製も担当しているのでその際に出た余剰分なので縫製賃しかいただいていないのでお安くできるんです。
 
 何人かのお客様にお勧めしたのですが、茶色(茶色に薄いブルーのストライプ柄)ということもあり好みが別れ、売れ残っていました。すっかり忘れていました。
 
 チャールズクレイトンというの「グッチ」などを取引先に持つイギリスの最高級服地メーカーです。特に光沢のある生地に定評があります。
 
 少し夏よりのオールシーズン向けなので今からの季節ちょうどいいと思います。なによりsupper150ですので光沢(ただでさえ光沢の強い生地メーカーなのに)とぬめりがあり質感がものすごくいいです。(生地タグがないのが難点ですが。)
 
 今月の半ばぐらいには生地を返却しますので早いもの勝ちですので是非、ご興味のある方は見に来てください。ブログを見たとおっしゃっていただいたらいいことがありますよ。(笑)

大阪にはいい縫製工場が多い!

 大阪にはいいオーダースーツ、シャツ問わず縫製工場があります
 
 Corvoの担当工場も大阪にあります。工場名は非公開ですので公表はできませんが大阪に工場があり「国内最高峰」となると業者の方、詳しい方は大凡の見当はつくでしょうが。
 
 昔から船場が生地問屋の集積地となった関係上、老舗仕立屋から古くからの縫製工場がその周辺地域に集まっています。
 
 特に昔はウール地が高価だった時代からある仕立屋、工場は高級服を仕立てていた当時から現在でも高い水準の技術を維持しています。
 
 例を挙げれば「リングヂャケット」はオーダースーツよりも既製服が主力なのですが、マシンメイドのスーツの中では最高品質の仕立てでしょう。(ちなみにCorvoと同水準の縫製技術を持っています。負けていませんよ!)ちなみに、当店から少し行った淀屋橋に直営のショップがあります。
 
 雑誌で紹介されるショップは東京の店ばかりですよね。店の数も東京のほうが多いということもあるのですが、雑誌が東京に強い宣伝媒体ということもあるためかあまり大阪の店が乗ることがないように感じます。
 
 また、東京は客単価が比較的高く高価格なスーツが売れやすく高品質のものが多いという理由もあるでしょう。
 
 大阪は東京に比べ「いい店」「名店」が少ないとよく言われがちなんですが、いい仕立てのオーダースーツを作るところも探してみると意外とありますので探して見るのも楽しいかもしれませんね。

オーダースーツに合わせた靴は?

 Corvoのオーダースーツはナポリ調なので当然、合わせる靴もイタリアと思われるでしょうがなんだか最近はイタリアの靴もイギリスの靴も似たような形で大きな差がなくなっているように感じます。ですから基本的にはどちらをあわせていただいてもかまいません。
 
 靴もお国柄によってオーダースーツ同様、大きな差があります。
 
 最近は英国調のトレンドですので大々的にイタリアの靴を取り扱っている所は少ないですね。なぜだか、アメトラ調の靴を取り扱っている店は多い気がいたします。アメトラのスーツはすかっり見なくなったのに。
 
 スーツ同様、イタリアの靴は軽さを追求していますので製法もマッケイという大変歩きやすく足になじみやすいもが多いですね。また、色合いも黒のものは少なく、茶色のものが多く色合いも後染めのムラ感があるものが多く、装飾的デザインのものが多いです。
 
 英国調のものはスーツ同様、耐久性に優れたグッドイヤー製法のものが多く、色は黒いものがおおく、デザインもオーソドックスのものが多いです。
 
 両国の傾向としていえるのはイタリアはもともと細長く尖った形のもの、英国は丸っこいものが多かったのですが今は間をとったオーバルトゥという丸っこいと尖ったの間のものが多く見受けられます。

オーダーシャツのトレンド!

 オーダースーツ、オーダーシャツと既製のスーツ、シャツのトレンドって微妙に違うって知ってました?トレンドに左右されずにCorvoは頑固にクラシコイタリア、ナポリ調で今後も貫くのですが。
 
 オーダースーツ、シャツはトレンドの流れが比較的ゆっくりです。それはサンプル、ゲージ(サイズ見本)の作り変えのコストや諸々の諸事情があると個人的には考えています。あと客層の違いもあると思います。オーダー製品は基本的には高価となり年齢層が高めでオーソドックスで伝統的スタイルに需要があるからだと考えています。
 
 前置きが長くなりましたが今日は、シャツのトレンドについて紹介させていただきます。
 
 今現在、言われているのは英国調への回帰です。オーダースーツ、シャツ問わず英国調を意識したものが増えています。
 
 英国調のシャツによく見られるのはクレリックという仕様です。襟と袖を白色の別布をあしらったものです。もともとは修道士が襟と袖が汚れると張り替えていた服の名残なのです。現在でも張り替えて長持ちさせようとするのを「貧乏人のシャツ」として嫌う人もいるそうです。
 
 また、カフス釦を付けるためのダブルカフスという仕様も多く見られます。
 
 襟も開き気味のワイドが流行っています。これもよくブリティシュのシャツに見られる仕様です。
 
 柄もロンドンストライプという細い間隔のストライプのものが多いですね。クレリックに一番、合う柄です。
 
 スーツとシャツにも相性があります。イタリア調のスーツにはイタリア調のシャツが似合います。英国調には英国調のシャツが似合います。今後意識されてオーダーされてはいかがでしょうか?。

オーダースーツはジャケットよりパンツの採寸の方が難しい

 オーダースーツはジャケットよりパンツの採寸の方が難しいです。
 
 最近は細身の「パンツで」と注文される方が多く、私の感覚とお客様の感覚を一致させるので一苦労です。御希望は遠慮せず、お申し付けください。
 
 パンツにたいする最低限のゆとりは渡り(股の付け根)から十五センチ下で生地が四センチ前後つかめぐらいと言われていますが、電車の中のスーツ姿の方を見ているとそれ以下のようです。
 
 また、脚を長く見せたいというお客様が多くいらっしゃいます。脚を長く見せるためには後股上をあげると長く見えます。また、裾をフレア、短めにすると長く見えます。
 
 後股上を上げると着丈の短めのジャケットは合いにくくなります。股上を下げ、後股上をそのままにすると着丈の短めのジャケットでも合いやすくなります。
 
 オーダースーツはジャケットとパンツとの相性もありますので疑問に思われることは何で、も相談ください。
ページ上部へ