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コルヴォ名古屋・大阪ブログ

「ニシンの骨」

 「へリングボーン」「ヘリンボーン」という織り方があります。日本語では「杉綾織り」とも言ったりします。
 
 
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(へリングボーンのスーツ生地) 
 
 言葉の意味は「ニシンの骨」という意味です。織り模様が「ニシンの骨」のようにみえたのが言葉の由来だそうです。
 
 シャツなどではたまに見かける柄なのですが既製服ではあまり見かけないような感じがします。見た目のままなのですが、生地に凹凸があり、光沢と立体感が出やすい織り方です。弱点としては磨耗に弱く毛玉ができやすいです。しかし、シワに強く、肌触りはいいです。
 
 スーツやジャケット生地ではどちらかというと夏物より冬物に多い織り方ですね。よく、シャツ生地で「冬物ですか?」ときかれるのですがシャツ生地の場合は綿素材なら大体はオールシーズン向けです。
 
 高級オーダースーツ店によくあるイタリア生地メーカー「ゼニア」はへリングボーンを応用した独特の柄の生地をよく提案していますね。
 
 立体感があるので光の加減で色々な表情を楽しめます。無地では寂しいとか、すこし他と違ったスーツが欲しいというときにはお勧めです。
 
 オーダースーツ、オーダーシャツを作る際には織り方にもこだわってみてはいかがでしょうか?

ZELANDER(ジランダー)

 「ロロ・ピアーナは高い!」というお客様にお勧めのはZELANDER(ジランダー)です。
 
 シングルオーダースーツでロロ・ピアーナのイタリアからの直輸入の正規の生地を頼んだら128000円~(税別)です。百貨店やブランドショップならこの倍以上はするでしょう。このジランダーは88000円(税別)と比較的、お手頃な価格です。
 
 縦糸にオーストラリア産のメリノ種の羊毛でつむぎだされた糸を織り込み横糸に弾力のあるニュージーランド産の羊毛で織られています。
 
 この生地の特徴としては光沢とシワに対する高い復元力でしょう。また通気性に富、適度にシャリ感もあり夏にはぴったりです。
 
 せっかく、オーダースーツを作るからには一流メーカーを試してみたい方には、まずはロロ・ピアーナ入門がお勧めです。
 
 お客様に以前、ご質問を頂いたのですが、正規生地や並行輸入生地の違いなんですが正規生地とはロロ・ピアーナの日本法人から直接、仕立屋が仕入れたものの他に、生地問屋が一括仕入れで仕入れたものを指します。
 
 通常、ジランダー、フォーシーズン等のロロ・ピアーナのなかでも比較的手頃な値段のものは日本法人からではなく生地問屋から仕入れることが多いです。(本物か偽物かどうか心配されるお客様も時折いらっしゃいますが信用できる問屋から仕入れていますのでご安心ください。)
 
 問屋を通しているブックは問屋ごとに色やデザインがさまざまなんですが、日本法人を通したものは明るい茶色のブックをしています。
 
 また既製品などで出回っているロロ・ピアーナの生地のラベルがブルーに対し、オーダースーツ用のラベルはグリーンという違いもあります。
 
 ロロ・ピアーナの生地でも海外の既製品の端切れ、在庫生地を安く仕入れたもの、また第三国を経由して日本国内に入ったものを並行輸入品といいます。日本法人を通していませんので品質、真贋については保証しかねますね。(Corvoでは並行輸入品は取り扱っていません。もし取り扱ったら正規代理店契約を取り消されてしまいます。)

ロロ・ピアーナ(Loro piana)について

 平日はゆっくりしていますから、春の陽気で店番をしていると不謹慎ながらうとうとしてしまいますね。今日はコンビニのコーヒーで何とか凌ぎ切りましたが。
 
 季節の変わり目ということもあり、だんだんとオーダースーツに関する問い合わせ、ご予約も増えてまいりました。(相変わらずオーダースーツの受注ばかりでジャケット、パンツの受注がないです。)
 
 最近、なかでも特に人気があるのがロロ・ピアーナ(LoLo Piana)です。オーダースーツを作られたことがある方なら一度は耳にしたことがあると思います。
 
 以前にもブログで紹介させていただいたのですが、日本ではイタリア最高級生地ブランドとしてはゼニアが有名ですが、世界的にはロロ・ピアーナの方が定評があります。
 
 ロロ・ピアーナの中でも特にお勧めの生地をご紹介させていただきます。
 
 まずは、ロロ・ピアーナを代表するTASMANIAN(タスマニアン)supper150でしょうか。
 
 これは、タスマニア島で飼育されたメリノ種の羊の羊毛のことをタスマニアウールといい、それを使って織られた生地です。
 
 ロロ・ピアーナを代表するだけあってシルクを織り込みライトウェイトで仕上げたサマータスマニアンなど様々なバリエーションがあります。
 
 次にお勧めなのはELEGANZA(エレガンツァ)です。
 
 supper130の羊毛にシルクを織り込んだ光沢に富む生地です。ロロ・ピアーナの生地は総じて光沢は強いのですがエレガンツァは特に光沢が強いです。
 
 オールシーズン向けの生地です。パーティーなどの華やかな席にも最適な生地です。
 
 柄に関しても洗練された都会的な印象の柄が多いです。
 
 季節は外れるのですがFLANEL(フランネル)もお勧めです。
 
 カシミアをsupper120の羊毛に織り込んでいます。フランネルと言えば英国生地のような堅牢なものが一般的ですが、イタリア生地らしい柔らかさと、またイタリア生地らしさの雰囲気をもつ柄の生地です。来シーズンに一着、自分用に仕立ててみようと思っています。

ソリッドタイが人気!!!!

クールビズの影響でネクタイも売れなっていますね。
 
 そんななか、人気が出てきているのがソリッドタイです。ソリッドタイというのは無地のネクタイのことを言います。
 
 イタリア人はソリッドタイを好みます。同じ色のソリッドタイを素材ごとに何本もそろえる人もいるそうです。
 
 総じてイタリア生地って派手目の柄に光沢の強いものが多いのでネクタイとシャツを抑え目にする傾向があるようですね。
 
 ネクタイって、多くの場合はシルクですが、ウール、麻、ニットなど色々な素材だったり、サテン、へリングボーンなどの織り方によってもさまざまな表情があります。また、同じ色でも微妙な色合いの違いも楽しめます。
 
 またソリッドタイはフォーマルのネクタイで結婚式などに締められても大丈夫ですので使いまわしもききます。次にフォーマルといわれているのは小さい白の水玉模様のネクタイです。こちらも最近はよく締められている方を見ます。
 
 正直、オーダースーツ店に置いているネクタイってセンスのないものが多いですよね?同じオーダースーツ業界の中で「麻布テーラー」は大々的にソリッドタイ、ドットタイを提案しネクタイをこのご時勢によく出すそうです。また、トレンドをよく押さえたネクタイを多数取り揃えていますね。
 
 オーダースーツはネクタイ、シャツなどをトータルに提案しては売り出さないといけないのですが、オーダースーツ屋はどうもネクタイやシャツに関して知識が不足しているところが多いです。私もまだまだ、勉強不足ですが。
 
 Corvoも現在ネクタイは取り扱っていませんがコーディネイト等のご相談も電話で受け付けていますので、お困りの際はご連絡ください。

ドレスシャツは白が王道!!

 オーダースーツ・シャツをせっかく作るのなら人と違うものをなんて思う方も多いでしょうが、時には王道に戻ってみるのはいかがでしょうか?
 
 これからの季節はクールビズの影響でジャケットを脱ぐ機会が多くシャツが人目に触れる機会も多いでしょう。
 
 もともとドレスシャツは白が基本でした。ホワイトシャツがドレスシャツと同義でワイシャツと日本で呼ばれるのは昔のドレスシャツに白いものしかなかったからです。
 
 柄の入ったシャツがスーツの下に着られるようになったのは二十世紀前半に入ってからなんです。
 
 戦前の英国の皇室は現在でもそうですが、ファッションを先導する立場でした。ファッションリーダーかつ洒落者で有名な英国皇室のウィンザー公(エドワード8世)がはじめだともいわれています。(本当にそうなのかは諸説あり謎ですが。イギリスから始まったのは確実だそうです。)
 
 生まれがイギリスであるためかイギリス人は柄シャツを好んでスーツの下に着ます。どちらかというとイタリア人はあまり着ませんね。
 
 そんなこんなでとりあえず、白いシャツは正統派なんです。(笑)
 
 まぁ、経営側から見ればクールビズはオーダースーツを売り出す立場からすれば、天敵いがいの何者でもありませんが時代がそれを望むのなら消費者にそれを提案しなくてはなりませんね。(笑)夏はシャツ、ジャケットとパンツ凌ぎましょうかね。

レジメンタル、ストライプタイのちがい!

 レジメンタル、ストライプタイって縞模様のネクタイと認識されていますが実は縞の上がり方によって区分があるんです。
 
 レジメンタルタイは自分から見て左上がりでストライプタイは右上がりという区分があります。
 
 もともと、レジメンタルは連隊(軍隊の隊の構成単位)という意味なんです。レジメンタルタイは連隊を識別するための軍旗の柄がネクタイの柄になったとも言われています。
 
 ヨーロッパ、イギリスは左上がりのレジメンタルタイが多いです。
 
 現在でもイギリスでは柄によって帰属する集団(会社、学校、サークルなど)をしめすなど、そうした名残があります。
 
 アメリカはブルックスブラザーズをはじめとするアメトラブランドから提案されるのはストライプタイが多いです。
 
  ヨーロッパと逆なのは大陸に対するアメリカ特有の反骨精神?と聞いたこともありますが謎です。
 
 Corvoのオーダースーツはイタリア調ですからレジメンタルタイを合せてくださいね。そこまで気づく方はいないと思いますが。(笑)

高級インポート生地は湿気に弱い!

 高級インポート生地は総じて湿気に弱いです。
 
 生地は水分を含むと必ずシワが出るものなんですが特に高級インポート生地はよりそれが顕著に現れます。
 
 オーダースーツって高いお金を払うと「耐久性があってシワに強い」スーツが出来上がると勘違いされているお客様がいますがそれは誤解です。
 
  髪の長い方、女性の髪も梅雨時期になるとボサボサになりますよね?当然、生地も一般に髪と同じ獣毛で織られていますので湿気を吸い伸び縮みします。そうするとシワが出るのです。
 
 インポート生地は当然ながら外国で織られています。当然、日本と湿度が違います。その関係からまたシワが出ます。
 
 Corvoのオーダースーツの場合は縫製の前に生地を日本の湿度に合わせるように縮絨という作業を施します。これは生地に含まれる水分量を日本の湿度に合わせるために蒸気で処理する工程をさします。また、生地を保管、輸送する際にでたねじれを修正する意味もあります。
 
 Corvoのオーダースーツの納期が通常のオーダースーツ店より長いのはこうした処理を手間を掛け施すためです。御理解いただけたら幸いです。
 
 また、高級生地と言うのは総じてsupper120~などの細い繊維で細い糸を紡績します。表面積も大きくなりますので湿気を吸いやすくなります。
 

ダブルカフスは実はフォーマルではない!

 最近、結婚式のためにオーダースーツ、シャツを注文されるお客様が多いです。貸衣裳ではサイズが合わないとオーダースーツをご注文の方も。
 
 少し前までは結婚式と言えば礼服のブラックスーツかダークスーツを着て出席される方が多かったですね。最近は普段のスーツをお召しになって出席される方の方が多いですね。
 
 個人的な思い出なのですがはじめてオーダースーツ屋に行ったのは父の礼服を作りに行くのに付いて行った時でした。いまはaokiに吸収合併された「トリイ」でした。
 
 オーダースーツをご注文された際によくお客様からご質問を頂くのですが「どんなシャツに合わせたらいいのか?」ということですが、特にルールはありません。
 
  しかし、出席者の方はあくまでも結婚式は新郎、新婦が主役ということを念頭において奇抜なコーディネートは避けられたほうがいいでしょう。スーツを派手目の生地にされたらシャツは白になど全体のバランスを見つつ選ばれるといいでしょう。
 
 ちなみによく「シャツの袖はダブルカフスがいいの?」と聞かれます。ダブルカフスはフォーマルな印象があるようです。しかし、本来は堅く糊づけされシングルカフスが正統です。
 
 ちなみにダブルカフスはフレンチカフスとも言います。フレンチのフレンチスタイルというのは略式という意味も含みます。
 
 しかし、結婚式にモーニングコートに合わせるシャツはダブルカフスが今は一般的ですね。
 
 ちなみにフレンチキス(日本では唇が触れ合うぐらいの接吻と解釈されていますが、本来の意味は日本人のイメージするディープキス)という言葉がありますよね。フランス人って日常的にキスをあいさつ代わりにするそうなんです。それをみたイギリス人が揶揄して「フランス式のオープンなキス」として生まれた言葉だそうです。
 
 フレンチスタイルと言うと略式のものを指すのはフランス人に対する印象が関係があるかもしれませんね。
 
 また、フォーマルウェアーにあわせるシャツの場合は昼は白蝶貝の釦、夜は黒蝶貝の釦にするのが一般的です。

個人的にお勧めの生地ブランド

 個人の主観でお勧めの生地ブランドを御紹介させていただきます。オーダースーツを作られる際に参考にしていただけら幸いです
 
 手頃でコストパフォーマンスの良い生地ブランドならCANONICO(カノニコ)、JOHN FOSTER(ジョン・フォスター)、FRATELLI TALLIA DA DELFINO(フラッテリ・タリア ディ・デルフィノ)でしょう。
 
 カノニコは以前からブログでも何度もご紹介させていただいていますが、イタリアの生地メーカーで大量生産によるメリットをいかし他ブランドに比べて圧倒的にコストパフォーマンスがいいです。またトレンドをおさえった生地も多く年齢問わず、人気です。
 
 あまり、一般に知名度はありませんが、ジョン・フォスターは英国の生地メーカーで創業から200年を迎えた英国生地メーカを代表する老舗です。品質にたいして値段が非常に手頃なので世界中のアパレルメーカーの方に定評があります。イギリス生地ですので張りと耐久性があるのでよく出歩かれる営業の方などにお勧めしています。
 
 ここも知名度はありませんが、フラッテリ・タリア ディ・デルフィノは高級生地しか生産しないイタリアの生地メーカーです。素人好みと言うよりは通好みの生地が多く、サルト、テーラーから定評があります。最近は品質の良さがようやく認知され、取り扱うサルトリアも増えてきました。また、ストライプなどにひねりを利かしたものが多く他のブランドにはないような柄の生地が多いです。また、キートンやブリオーニーなどの最高級プレタブランドに生地を提供していることで有名です。
 
 また、オーダースーツを作られ際は着用状況によってもその生地の相性がありますのでご相談していただけらと思います。

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チーフを挿そう!

 実はイタリアのスーツって胸ポケットの位置が低いんです。
 
 オーダースーツって一括りにされがちなんですが、そのブランド、店のシルエットが色濃く出るのが胸ポッケトです。
 
 バルカといって船底のように弧を描いたようなものはイタリア調、箱ポッケトっといって平面なものはアメトラ、英国調を意識しています。雑誌などでこのあたりは良く紹介されているのであえって紹介するまでもないのですが。
 
 あまり知られていないのはポケット位置なんです。イタリア人はチーフを英国人より少し多めに出すためにポッケト位置を低くします。服飾評論家の落合正勝氏がいうには英国人は2㎝、イタリア人は4㎝程度出すといいますがこの辺は個人差があると思いますが、総じてイタリア人は多めに出します。
 
 また英国人は几帳面に畳むときに角を合せたりしますが、イタリア人は総じて無造作に突っ込むようにして挿します。お国柄の違いですね。
 
 また、こなれた感じを出すために新品のチーフを軽く握る人もいるそうです。
 
 個人的にスーツにチーフを挿すとそのオーダースーツが二万円ぐらい高く見えるような気がします。(笑)
 
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