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「寒ぶりを愛する男より」の話。名古屋・大阪のオーダースーツCorvo代表のひとりごと

スーツと関係ない話なんで恐縮です。
 
 昨日のニュースで富山県高岡市の児童養護施設「高岡愛育園」に一本三万円~四万円もする寒ブリを二匹も、しかもその魚を裁いてもらうためのお金を封筒に一万円を入れて置いて行った男性がいるそうです。その手紙中に「寒ぶりを愛する男より」と書かれていたそうです。
 
 私事ですが小学生のときおじさん(おじさんというのは職員室から先生が見ていて分かりました。)が学校の観察池に大きな錦鯉を放してくれて「どこのおじさんか」探してお礼をみんなで言おうということがありました。結局、そのおじさんは分からずじまいになってしまいましたがそうした粋な計らいは何年たっても覚えているものですね。
 
 うれしくも心温まる話ですね。
 

2011年Corvo大阪の振り返り スーツを通して出会えたみなさん

 今年は多くの事件がありました。大阪府民なら知事選、市長選。台風12号、などなど。
 
 しかし、なんといっても東日本大震災でしょう。日々明らかになっていく被害の大きさに衝撃を受けました。死者、行方不明者併せて二万人以上。あまりに多すぎる犠牲者の数です。
 
 原子炉がようやく「冷温停止」宣言がだされましたが、今だ家にも帰れずに多くの福島県民の方がいると思うと心苦しく思います。まだまだ、解決しなくてはならない問題が山積みです。
 
 一部を除いた震災の際の苦しい状況下におかれながらも被災者の秩序を保った冷静な行動。日本人のモラルの高さは海外からも尊敬を浴びています。このことは改めて日本人として誇りを持つことができました。
 
 状況がわからない初期段階での命がけで原発処理に当たられた消防隊員、自衛隊隊員、そして現在も処理に当たっている作業員の方々には尊敬と感謝の念が絶えません。
 
 日本人は歴史上でもどんな苦難でも乗り越えてきました。また、この震災の被害もいずれ乗り越えていくのでしょう。
 
 今年の漢字は「絆」だそうです。
 
 お亡くなりになった方々の冥福、今だに帰らない行方不明の方の帰りを、震災被害の復興を祈りつつ私も普段ある日常を常にあり続けるものではないと一つ一つの「絆」を大切にしていこうと思います。

サルトリアとお客様との関係。大阪Corvoでは詳しくご説明をします

シャツに関するブログが続いて疲れたでしょうからここでひとつ違う話題を。 
 
 スーツはフォーマルウェアーから派生したものです。それ故にいろいろと細かいルールがあります。
 
 お客様の中にはプロの視点から見ておかしいなと思うオーダー(お好みとかセンスではなくルールとして)をいただくことがあります。
 
 日本の歴代総理の中でも我々、業界の人間が見て疑問符のつくスーツ姿の方が多々、見受けられます。
 
 実際、政治家はスーツより政治手腕が大事でしょうが、一般社会で日本人が海外の人が〝紋付袴にスニーカー″の人を見たら変わった人と思うようにスーツにも犯していけない組み合わせが多々あります。逆も然りです。海外で日本人もそうしたミスを犯していることになるのです。
 
 大抵の海外の仕立て屋はそうしたオーダーを受けたときははっきりと断ります。日本の販売員はそのまま受けてしまいます。Corvoではご説明の上、御納得いただけず、どうしてもという場合はお引き受けしています。(本当はそれでいいのかは…。)
 
 「されど外見。大切なのは中身」
 
 自分もそう思います。いくら身に高いものをうまく纏っても粗暴な振る舞い、思いやりのない言動を吐く方より紳士的で気遣いのある方が尊敬に値すると思っています。
 
 しかし、せっかくスーツを楽しまれるのであれば煩わしく感じるかもしれませんが店員との会話の中でスーツのルールを弁えながら楽しまれることを強くお勧めします。
 
 海外ではサルトリアがアドバイザーの役割をかねています。日本でもそうした文化が根付いたらと思います。
 
 お客様が何かわからないことがあれば気軽に聞けるそんな関係を築いていきたいと存じております。
 
  せっかく、貴重な時間、お金を割いてCorvoに来ていただいたのにがっかりさせたくありません。

大阪コルヴォ前回のブログの続き。(ダブルモンクの魅力について)

 なんとなく、ダブルモンクについて語りたくなってきたので、失礼ながら勝手に語らせていただきます。 
 
 カジュアルからビジネスまで使える極めて汎用性が高い靴です。もちろんジーパンにも合わせられます。
 
 服飾評論家の落合正勝氏もダブルモンクとスーツの組み合わせには太鼓判を捺してらっしゃいました。
 
 基本は穴飾りのないプレントゥかストレートチップがです。ストレートチップならフォーマルよりの印象。穴飾りが有れば若干、カジュアルよりになりますがビジネスシーンにも問題ありません。
 
 色合いが茶、ボルドーのものをCorvoのスーツに合わせていただければ一気にイタリアらしい雰囲気になります。なかなか、スーツに合わせにくいと思われがちのスエードーなんていうチョイスも。
 
 なぜか、ダブルモンクはパンツの裾がダブルで短い方が合わせやすい気がいたします。甲の覆いの部分が通常の紐靴より甲を高くさせるのからかもしれません。
 
 当然、ダブルモンクフェチの私はダブルモンクに合わせるため自分のパンツの裾はハーフクッションの短めにしています。
 
 見た目だけでなくは履き心地はというと紐靴より私の感覚ではフィット感があります。しかも、脱ぎ履ぎの覆い日本人にはうれしいことに紐靴にたいして比較的、楽です。
 
 よく脱ぎ履ぎしやすいようバックルにゴムが使われたものがあります。バックルにゴムが使われているものは伸びてしまうことがあります。そうなると修理が必要です。自分のお店の商品に責任を持っている所なら修理に対応して頂けます。
 
 個人的には〝美しく”も〝履き心地もいい″、最も完成された靴の形だと思っています。

いいスーツにはいい革靴を!大阪コルヴォのコーディネートアドバイス

 スーツと革靴は切っても切り離せない関係ですね。
 
 「いい革靴がほしいけどどこかいいところない?」と尋ねられることが多々あります。
 
 そんな方にお勧めがこの店、トレーディングポストです。(勝手にご紹介させていただいています。もし不都合がございましたら御一報ください。)
 
 当店からも比較的近い(以前、お客様には遠いと言われました。徒歩十五分程度です。)のでCorvoでお客様に前述のご質問を頂いた時は御紹介させていただいています。
 
 個人的にリーガルのオーダーシューズが気になっています。価格的にも手を出しやすいですし。今度、オーダーしてみて良かったらお客様にお勧めしようと思っています。
 
 ちなみに今のトレンドはダブルモンクらしいです。昔からある伝統的形で、最近、雑誌ではよく見かけるのですが、個人的には実際に流行ってるのかは謎です。業界人の自分が言うのもなんですが所詮流行なんて業者が打ち出したいものを単に「流行だ」と言ってるだけですから。
 
 しかし、スーツとの相性は抜群です。紐靴と違い比較的脱ぎ履きする時は楽です。イタリア人がよくやることなんでですが、わざと上のバックルは外しスリッパ感覚でも履けます。(ビジネスシーンなら閉めた方がいいと思います。餅は餅屋でトレーディングポストの店員さんに聞いた方がいいと思います。) 

大阪コルヴォがお教えします オーダースーツは体に沿わせすぎてはいけない!!!!

 オーダースーツを着る意味は体に合わせたスーツを着るということですが、それだけでいいのでしょうか?当然、オーダースーツも服です。美しさも兼ね備えてなくてはいけません。
 
  たとえばお腹が出ていて脚が細い方のズボンを細くしたら上半身は大きくて脚は細く見え不安定な印象を与えます。
 
 また、極端になで肩の人の肩に合わせてつくったスーツは肩がすとんと落ちてなんだか拍子抜けの印象を与えます。
 
 痩せ型で腕が細い人の腕に合わせて極端に腕の細いスーツを作ればひ弱な印象を与えます。
 
 そんな、体のラインをどう美しくするかを考慮しつつスーツはゆとりを加えたり、補正をしなくてはなりません。単に体のラインに沿わせただけではいいスーツとはいえません。
 
 沿わせるだけでは真の意味でお客様の体にフィットさせたとはいえません。そうした考慮が有って初めてお客様に合ったスーツになるのです。
 

コルヴォ大阪の伝統と変革

スーツが現在の形になるまで多くの変異を遂げています。
 
 伝統とは小さな変革、大きな変革の連続の中で少しずつ変化しているものと認識しています。
 
 一般にブランド、量販店のスーツというものは流行によって裾の開きが大きい、小さい、肩幅が広め、狭め、襟幅、着丈、パットの厚さ、ズボンなら股上浅め、深め、裾幅など時代時代によって徐々に変化しています。
 
 伝統的スタイルはそうしたものの影響を受けます。なぜなら、そうした流行も伝統的スタイルを作り出す要素の一部分だからです。
 
 わかりやすい例で行けば三つボタンスーツです。五年前ぐらいはほとんどのスーツが三つボタンでした。「二つボタンのスーツは古い」なんていわれたものです。しかし2008年頃からイタリア風の二つボタンがまた主流になってきました。これがスーツの流行の変化です。しかし伝統的仕立て屋、ブランドはこの流れに乗りませんでした。
 
 実は二つボタンは戦前までなかったんですよ。段返り(三つボタンで第二ボタンまで襟の折り返しがくるもの)のスーツから派生したものなんです。それが第二次世界大戦後流行になりスーツの主流をしめるようになたのです。現在、伝統的仕立て屋、ブランドは二つボタンが主流です。
 
 伝統的なスーツもこうした流行を取り入れなかったり、取り入れたり、また取りやめたりを繰り返します。流行ほど顕著ではありませんがわずかではありますが長い目で見た時代の流れに変化しています。
 
 Corvoでは伝統的イタリアスタイルの型紙を使用しています。実はこの型紙は十年以上前に作られたものなんです。当時、消費者の方からしたらかなり奇抜なスーツに感じたと思います。現在、Corvoに来られたお客様、業者様含めて古いといわれたことはありません。一度、お若い方からは襟幅が広すぎるとお叱りを受けましたが。
 
 伝統、流行の流れで五年前に細身の流行を受けパンツの型紙は変更されています。(また、現在、太目のパンツへの回帰傾向があります。当店のパンツの型紙はやや細身です。)
 
 伝統にも変化はあります。それに対応できなければ伝統を守れません。伝統を語るものは流行に敏感でなくてはなりませんね。
 
 変革は常にデザイナーの発想から生まれてきます。相反する立場ですがもしかしたら今後、デザイナーがデザインするスーツがまた伝統に変化を与えるのかと考えると次なる変革が待ち遠しいです。
 

名古屋・大阪Corvoの宣戦布告

Corvoの代表の谷口です。
 
 Corvoのスーツが数十万してしまう海外ブランドと同等以上だということを疑われる方がまだまだ多くいらっしゃいます。致し方ないことだと思います。Corvoは無名である上にこの価格でこの縫製レベル、この生地を使うことは業界の常識を外れていますから。
 
 「当店の取引先の縫製工場は海外高級ブランド、セレクトショップのスーツを手掛けている国内最高峰のファクトリー」と何度もご紹介させていただきました。具体的な数字は明かせませんが縫製費だけで量販店のスーツなら二着は買えてしまう金額です。同じ縫製工場を使っていても一部海外ブランド、セレクトショップのスーツは要尺(スーツに必要な生地の長さ)を喰う仕様(本台場など)をなくし要尺を減らし、シルエットを支える芯地も安価のもの使用しています。原価を削り質を落としたそれらのスーツに対しCorvoのスーツは同等以上の質を維持しています。
 
 私は一部を除いてブランドが品質を保証するものではないと考えています。誰もが知っているようなブランド品のスーツは大概インポート生地を使用しています。しかし縫製は細かい仕様のみに力を入れて量販店のスーツと同等レベルの縫製であることがほとんどです。そうしたブランドの苦境を見ていると金額に見合った価値のない物には消費者は見向きもしない時代に移行していると感じています。さらにこの傾向は強くなると感じています。残念ながらブランドを信じている方がいまだに多く見受けられます。
 
  またほとんどのブランド、スーツの価格帯で20~30万円クラスのブランドですら近年は縫製を中国内工場に委託しています。
 
 Corvoのスーツは単に金額の面からみたら安くありません。68000円からの買い物が安いとは思いません。しかし〝上質のスーツを手の届く価格で″のコンセプトはCorvoは確実に達成していると私は考えています。 最終的判断はお客様に委ねられますが。
 
  最高の強みを生かし〝低価格、低品質″に傾くスーツ業界、今後いかなることがあろうと現在Corvoを支持してくださるお客様、未来のお客様のためにこの逆流に逆らい続けようと思っています。
 
 さらに多くのお客様に「Corvoでスーツを仕立てれば確かだ。」と言って頂けるよう、この業界に僅かに残っている品質とブランドの名に見合ったブランドと同じようにCorvoがより多くの方に認知されるよう今後とも精進してまいります。Corvoをどうか信じてください。
 
 Corvoでは名ばかりのブランドに対して怖気ることなく挑み続けたいと考えています。
 
 これはCorvo立ち上げ時からの私にとって、Corvoにとってのこの業界に対する〝宣戦布告″です。

supper表記、番手って何?【名古屋・大阪オーダースーツのコルヴォ】

まず、ウールの番手とは糸の細さを表すもので一番手が一グラムで一メートルの糸のことで百番手なら一グラムで百メートルの糸を表します。
 
 supperとはウールがどの程度まで紡績できるかを表すものです。supper100ならば1ポンドで100綛(かせ)の糸が取れることを表します。 
 
 ※綛とは500メートルを若干上回る糸の長さ
 
 国際表記ではウールの繊維の直径を顕微鏡で測定し0.5ミクロンづつにわけ、18.75ミクロンの前後0.5ミクロンの繊維をsupper100と定めsupperが10ずつあがるごとに0.5ミクロンずつ細くなっていくと定めています。すなわちsupper120なら17.75ミクロン前後になります。
 
 雑誌とかではsupper表記の高い生地は細い糸で織られていると説明されていますが実際のsupper表記は細い糸を紡績できるという意味で糸の強度の問題から実際にはスーツ地なら60、70番手ぐらいの糸にして使うのが普通です。また、supper150クラスになれば繊維が極端に細いので糸の強度を保つためsupper100クラスより大概は太めの糸になります。一概にsupper表記が高い生地が良いとは限らないのでご用心を。
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