大阪店
夏は芯なし(アンコン)
季節の変わり目には生地のみならず、仕立てを変えてはどうかとご提案させていただきます。
夏といえば芯なしジャケット、アンコンと呼ばれる仕立てです。(芯なしといえども芯は入っています。)
もともとアンコンはナポリなどの温帯な南部イタリアが発祥の仕立てです。発祥からして夏向きの仕立てと言えます。
必要最小限の芯のみを使用し極力、副資材をつかわず、軽く仕立てた仕立てをいいます。
店、ブランドによってアンコンの仕立ては様々で、どこまで芯をいれのかはちがいますので、ご注意を。時折、大見返しののことをアンコンと表記いている店もありますのでしっかり確認された方が無難です。
今回、私がサンプルとしてしたてたのは生地はロロの「タスマニア」、下衿の芯も抜き、パットなしの肩から胸にかけてまでしか芯の入っていないものです。
アンコン仕立てに多い、大見返しには今回、スーツということもあってしていません。
ちなみにCorvoでは芯をお客様に合わせ、手作りしていますので、芯をどこまで入れのかなども対応可能ですので是非ご相談ください。
写真からテロテロ感が伝わるくらいにテロテロな仕上がりとなっています。(少し、私が着用してから撮影したので皴が気になりますね。)
私はある程度はイタリア調の柔らかさはありながらのパットは薄めの柔らかい総毛芯仕立てがすきでしたので、あまり、正直乗り気ではなかったのですが(笑)、ファクトリーのオーナーが「絶対に谷口君、気に入るよ。」との押しに負け、今回お仕立てをお願いをいたしました。
アンコンは芯を使用しない分、仕立ての技術で出来上がりが左右されます。形を支える芯がないのにこの仕立て映えはさすがは私どもの提携ファクトリーと、驚かされます。
私自身も夏はこれからはアンコンだと魅了されています。
着用感としては芯がない分、涼しさもあります。しかし芯がない分、皴に弱いです。それを味と思える、イタリアスーツ好きな方にはお勧めです。
「AMADEUS 365」
ドーメル「AMADEUS 365」は元々、「AMDEUS」から派生したコレクションです。
AMDEUSは310gの目付でドーメルを代表するコレクションでしたが「AMADEUS 365」はその名の通り365日、年間を通して着用いただけるように横糸を単糸にすることにより260gの目付にしたものです。
super100のメリノウールから作られる糸、経糸72番手の双糸と56番手の単糸で英国手法で織ったものです。
また、ドーメルらしい先鋭的な柄、上質な光沢が特徴です。
現在では「AMDEUS」を凌ぎドーメルを代表するコレクションとして認知されています。
ドーメル
最近、勢いのある生地ブランドと言えば「ドーメル」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
ほとんどのオーダースーツ店で「ドーメル」のバンチ、生地を目にするのではないでしょうか。
「ドーメル」はフランスに本社を置き、デザイナーはイタリア人女性、生地ファクトリーは英国という特にスーツ文化の発達した三国の血を受け継いだ異色の生地づランドです。
生地ブランドとしての評価は女性デザイナーを起用したことによりデザイン性に富み、上質な光沢があるものが多く、非常にファッショナブルな生地の供給に定評があります。
英国王室御用達であることは特に有名です。
「ドーメル」は実は日本で最初に輸入された生地と言われています。ですので老舗テーラーなどでの取り扱いが多く数年前まではどちらかと言えば年配層のブランドイメージが強かったのですが現在また積極的なマーケティング、新バンチの供給などで人気が盛り返し若い方を中心に人気を博しています。
ちなみに1920年代に世界で初めて生地の耳にネームを入れたのもドーメルと言われています。
ファイブワン時代にはよく、ドーメル日本法人とコラボ企画をやらせていただき、ファイブワンからのお客様にも馴染み深いブランドだと思います。
代表作としては「AMADEUS365(アマデウス365)」「iconik(アイコニック)」があげられます。
次のブログでは「AMADEUS365(アマデウス365)」のご紹介させていたいただきます。
夏に向けての提案。
スーツ業界は猛暑に悲鳴を上げています。
生地商社、他店さんどことお話しても「夏はうれない」といいます。
最近はオールシーズン素材が主流ですが一昔前前では夏は夏の服、冬は冬の服を着ていましたね。
実は30年前の日本のサラリーマンは夏はウール素材以外のスーツを一般的に着ていました。
麻のスーツです。
麻は通気性もよく、吸水性もあり、そして涼しい。
シャツ一枚でいるより、麻のジャケット着ているほうが涼しいです。
一度夏に麻のスーツを着ると毎年、麻のスーツを誂えに来られるお客様も。
Corvoでは麻の生地のスーツを提案をしようと夏に向けサンプルを作成中です。
反省
「クリーニング屋さんいいとこない?」「パンツが破れたけど修理おねがいできないかな?」などのお客様の要望を受ける度、この業界に携わって皆さんに言われる「スーツ屋というのはお客様の駆け込み寺にならなければいけない。スーツで困ったことがあればいつでも頼れる店じゃなくてはならない。」という言葉を思い出します。
スーツというのは使っているうちに糸のほつれ、生地の摩耗が起こります。
お客様の体型変化、流行、好みの変化による修理が必要な場合もあります。
当然、汚れも生じます。
「Corvo」ではファイブワン時代を通しアフターケアーに関しておろそかな面があったと反省しております。
そんな反省を踏まえ現在、クリーニングサービスの実施を計画中。
お直しは随時受け付けておりますのでご利用ください。当店でお作りでないスーツもお受けしておりますのでご遠慮なくご相談ください。
ボルサリーノ
先日、帽子についてブログを書かさせていただきました。
そしたら、早速、お客様から「どこに中折れ帽売ってるの?」「いいブランドは?」とご質問をいただきました。
残念ながらCorvoでは帽子の取り扱いはありません。あしからず御了承ください。
靴やネクタイ、小物のブログ記事は見かけますがあまり帽子については紹介がありませんね。やはり一般的ではないのが原因でしょうか?
「ボルサリーノ」はイタリアの帽子メーカーで木製木型を使った職人の手作りの製品に評価が高いメーカーでもあります。
話を元に戻し、中折れ帽で代表的なブランドといえば「ボルサリーノ」でしょう。
子供のころ、さだまさしの歌の中に「ボルサリーノ目深にかぶり」という意味がわからずに聞いていたのが懐かしいです。
やはりボルサリーノはハードボイルドの象徴なのでしょう。(笑)
ボルサリーノジャパンが日本展開しているようです。
大阪には大丸心斎橋店に専門ショップいがあります。
私もつい二三日前に立ち寄らせていただきました。
オンラインショップも展開されていますのでURLを載せておきます。
クリース
雨が降るとズボンの折り目がとれるので嫌ですね。
ちなみにご存知と思いますがこの折れ目をクリースといいます。
クリースは19世紀末ごろから一般的に入れられるようになったといわれています。
クリースを入れるようになったのは諸説ありますが、軍服のように直立姿勢をきれいに見せるためと私は推測しています。
フランスではジーンズに入れるそうです。
イタリア生地、フラノなどの打ち込みの甘い生地(生地の単位面積当たりの糸の本数が少ない)は雨で濡れたり、歩いているうちにすぐに消えてしまいます。
このクリースを消えにくくする加工があります。
シロセット加工といい、薬品をかけることによって折り目を固定するというものです。
クリーニング屋さんで頼めば対応してただけます。
ちなみに「なぜCorvoのパンツにはその加工をしないのか?」と思われ方もいると思います。
シロセット加工は白い線がわずかながら出てしまいます。ですので濃色系はもちろん、風合いを重んじる高級生地を使用したパンツには施さないことがほとんどです。
あくまでもシロセットは機能を重視したものです。
中折れ帽
私ごとですが、先日、神戸店に出向くついでに「そごう百貨店」で帽子を購入しました。
スーツに帽子という組み合わせは古い時代を題材にした映画ではよく見かけますね。
最近ではスーツに帽子というのはあまり見かけませんね。
もともとスーツは帽子と組み合わせて使うものでした。
スーツに合わせる帽子として最も多いのは中折れ帽です。
(中折れ帽)
出典wikipedia
日本でも明治から大正、昭和初期までスーツ着用の際は帽子を被るのが一般的でした。
昭和初期に活躍した松岡洋右、鮎川義介、広田弘毅などの政財界人も中折れ帽とコートとスーツの写真が多くみられますね。
しかし夏は日本ではパナマ帽よりカンカン帽の着用の場合が多いよう気がします。
ちなみに素材は冬ならラビットまたはウールのフェルト、夏ならパナマソウで作られたパナマ帽が一般的ですね。
私が購入したのはパナマ帽での今の時期で寒いのでしばらくはお預けです。
懐古的なスタイルには中折れ帽は欠かせません。
川上麻衣子さん
(中央が川上麻衣子さん Corvo 大阪店にて)
今年の一月に「Corvo」が取材を受けた折の写真が編集社から送られてきました。
私が代表として取材の受け答えを担当させていただきました。(生憎、この写真には私は写っていませんが。)
やはり、女優さんはお綺麗で顔が小さいですね。
川上さんは金八先生でデビューされたそうで、あの有名な「腐ったミカン」のセリフについての話で盛り上がりました。(笑)
取材内容はでコストパフォーマンスのことから。
ロロ・ピアーナの生地を先買いで一括仕入れで仕入れているなどのお話をさせていただきました。
「ロロピアーナ」正規店では五十五万円でオーダースーツ仕立て価格で売っているが当店では108000円である。
現在では当店の売上の8割を占める、今後の展望などなど。
取材は時間が限られているのでなかなか、こちらの意図していることがすべては伝えられませんね。なかなか難しいですね。
4月1日WEB雑誌に掲載予定ですので掲載され次第、また報告させていただきます。
ロロ・ピアーナ「ELEGANZA(エレガンツァ)」
パーティーなどに使用されるスーツのご注文を受けると光沢のある生地をおすすめしております。
最も光沢のある生地となると「ELEGANZA(エレガンツァ)」が思い浮かびます。
「ELEGANZA(エレガンツァ)」は80%のスーパー130のメリノウールに20%のシルクを織り込んだ非常に光沢の強い生地です。
光沢の出方は他の生地ブランドを含め群を抜いています。
一目で他と違う高級感のあるスーツといえば「ELEGANZA(エレガンツァ)」が相応しいでしょう。
フィニッシュの加工がロロ・ピアーナらしく大変美しい生地で当店では「タスマニア」に次いで人気があります。
現在、行っているロロピアーナフェアー用に数着ほど仕入れています。
今回、こちらの「ELENGANZA(エレガンツァ)」も2P仕立て108000円でご提供させていただいております。